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「乳児用液体ミルク」解禁で、子育てがどう変わる?

2018.08.08

乳児用液体ミルクの製造、販売を可能にする規格基準を定めた省令が2018年8月7日に施行されました。いよいよ、液体ミルクの製造販売が可能になります。それに先立ち、「乳児用液体ミルクの制度改正に関するセミナー」が開かれました。内容をピックアップしてご紹介します。

◆熊本地震で役立ち、制度改正に前進

液体ミルクは海外で広く利用されていますが、日本では基準がなかったため流通していませんでした。今回の省令施行の動きの大きなきっかけとなったのは、2011年の東日本大震災と2016年の熊本地震と言われています。特に熊本地震の際には、フィンランドの企業から液体ミルクが無償提供され、大いに役立ちました。それが、液体ミルクの解禁への大きな一歩となったとのことです。

その後、規格基準の方向性、規格基準が審議され、規格基準を満たしたものは製造・販売が可能になる法令が施行されるに至りました。

母乳は赤ちゃんにとって最良の栄養ですが、災害が起こるとストレスのため、母乳がでにくくなってしまいます。また粉ミルクを作ろうにも清潔なお湯の入手が困難になってしまうため、液体ミルクが大変役に立つのです。

◆お湯で溶かす必要もなく常温保存も可能

では、液体ミルクとは、そもそもどのようなものなのでしょうか。


▲現在海外で使われている液体ミルクの一部が紹介された

乳児用液体ミルクの特徴

・粉ミルクと同様の栄養成分
・新生児から飲ませられる
・お湯や、水に溶かしたり薄める必要はない
・温める必要もない
・常温で保存可能
・開封前なら半年から1年ほど保存可能
・紙パックに入っているものが多く、主に哺乳瓶に入れ替えて飲ませる
・欧州では女性の社会進出などを背景に1970年代から普及していた


▲海外で使われている液体ミルクを試飲

今回のセミナーでは海外で使われている液体ミルクを試飲することができました。ほんのり甘くて薄味で、通常の粉ミルクと変わらない味でした。

◆夜中や外出時の授乳に期待大

パパやママは、乳児用の液体ミルクをどういったシーンで使用したいのでしょうか。
アンケートを取ったところ、以下のような結果が出ました。

【乳児用液体ミルクを使用したいシーントップ5】

1位 外出時に授乳するとき 61.8%
2位 災害時などの緊急時  49.6%
3位 夫や家族などに預けて授乳してもらうとき 41.0%
4位 保育者が体調不良の時 31.6%
5位 外出する直前など急いでいるとき 29.9%

「N=822 使用以降のあるパパ:236 専業主婦286 育休を含む有職ママ300 出典:江崎グリコ株式会社「乳児用液体ミルクに関する調査(2018年7月)」

母乳授乳は場所を選んでしまうし、外出時の粉ミルク使用はポットや容器など荷物が多くなって困るという現実が現れていますね。育児シェア、育児の多様性が根付いていることからも、液体ミルクの需要は今後増えることが予想されます。


▲お湯を用意して溶かして、人肌になるまで冷ますのは、手間がかかる

◆赤ちゃんのために3つの「できる」を期待!

一般社団法人ぷちでガチ!育休MBAサポーター(江崎グリコ株式会社)水越由利子さんは、乳児用液体ミルクの解禁で期待する子育ての変化について語りました。

・赤ちゃんとそのご家族の「絆」をより深めることができる。

誰でも簡単にミルクの用意ができることで、家族がみんなで赤ちゃんと向き合える時間が増えますね。外出の機会も増えることでしょう。

・家族が安心して楽しく子育てができる。

災害時などの緊急事態にも対応できるので、不安が減ります。

・よりたくさんの人から愛情を受けることができる。

家族だけではありません。誰でも簡単に授乳ができるので、子育てシェアが広がり多くの人が育児にかかわることができるのではないでしょうか。

母乳は赤ちゃんにとって最良の栄養ですが、それを補填する存在としてとても安心で強力な「乳児用液体ミルク」。1日も早く流通してほしいものですね。