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自分が本当に好きなこと、やりたいことは何かを考えよう~ こんまり こと片づけコンサルタント近藤麻理恵さんの夢のかなえ方~

2023.08.08

7月17日(月・祝)にパシフィコ横浜にて、「RaiseLifework 女性の働き方・生き方フォーラム 2023」が開催されました。

『future stage ビジネスを日本から世界へ』がテーマの当イベントで、“こんまり”の愛称で親しまれ、活躍の場を世界に広げる片付けコンサルタント近藤麻理恵さんと、その夫でありプロデューサーの川原卓巳さんが登壇し、対談を行いました。

やりたいことがあったのに、日々の生活の中で忘れている。何をしたいのかわからない。そんな方はいませんか。今回とてもいいお話が聞けたので、ご紹介します。人生を考える上でのヒントにしてみてください。

プロフィール

近藤麻理恵:片付けコンサルタント。「こんまり」の愛称で知られる。2010年『人生がときめく片づけの魔法』で世界40か国で1400万部売り上げ、2015年に『TIME』誌「世界で最も影響力のある100人」に選出された。
川原卓巳:「Netflix」にて、「Sparking joy with Marie Kondo」のエグゼクティブプロデューサーとして参画し、2022 年には、テレビ界のアカデミー賞と称されるデイタイム・エミー賞を受賞。

5歳で片づけに興味をもち、15歳で片づけ研究家を志す

5歳の時から片づけに興味を持ったというこんまりさん。楽しそうに家事をするお母さんの姿を見て家事全般が好きになったそうです。15歳のときには片づけの研究を始め、家族や友人を相手に趣味で始めた片づけがいつしか仕事になりました。こんまりさんの本は今では世界中で読まれるベストセラーとなり、2015年『TIME』誌で「最も影響力のある100人」に選出、2019年にはNetflixでドキュメンタリー「Sparking joy with Marie Kondo」が配信されました。

なんと「Kondo」というこんまりさんの苗字が英語では「片づける」という意味の単語となっているとか。部屋の片づけだけではなく、人員削減とか恋人を手放したことの意味でも「Kondo」が使われているというエピソードも語られ、会場では笑いが起こります。

夢をかなえる方法

最近よく聞かれるという夢をかなえる方法について、こんまりさんは「明確に目標設定をする」と答えているそうです。営業職だったときには「新規開拓営業NO1」、本を出すなら「いついつまでにこういう内容の本を出す」など目標設定をしてそれまでに何を整えていけばいいのかをクリアにしていくことを積み重ね、夢をひとつずつ現実にしてきたそうです。

自分の好きなことを仕事にする3つのステップ

自分の好きなことを仕事にしたい人は多いでしょう。そのためにはどうしたらいいのでしょう。こんまりさんは3つのステップがあると言います。

まずは自分の本当に好きなことは何かを見つけることがとても大切な第一ステップです。
こんまりさんの場合は「片づけ」ですが、皆さんも本当に自分の好きなことは何か、小さいときから好きだったことは何か、棚卸ししてみましょう。

二つめは、好きなこと(ときめき)を価値に変えるというステップ。

まずは自分が好きなこと(ときめき)を周りの人に提供していくこと。こんまりさんは、学生時代は友人や家族に。会社員時代は会社の休日や営業時間外に、同僚やお客さんに片づけの極意を伝えたり、片づけを手伝うなどして、たくさんの人に頼まれるようになり、片づけを本業にしようと決意し、会社をやめます。

そして三つ目が、好きなこと(ときめき)を広げる。

現在のこんまりさんは順風満帆に見えますが、実は失敗も多かったそう。セミナーを企画し、30名入る部屋をとって2人しか来なかったというエピソードを紹介、そういった経験を経て、片づけを仕事にしていくためには片づけの技術だけでは、ダメだと気づきます。マーケティングとは何か。セミナーに人を集客するにはどうしたらいいのか。どんな告知文なら人は集まるのか。セミナーは身の丈に合うような定員なのか。日々のブログはどんな書き方が人の心に刺さるのか。徹底して学びます。

今自分が必要なこと、足りないことは何かを明確にした上で、学ぶべきことを調べると、世の中には回答が明確にあることがわかってきました。この時期をこんまりさんは「学びまくり期間」と呼びました。

あとはひたすら実践の積み重ねです。

顔出しをするのも怖かった

当初、ブログの顔も出さず、本名も隠していたというこんまりさん。怖かったそうです。けれども本を出すことが決まったときに「自分がおじけづいて、中途半端な状態で終わったら、なんのために片づけのメソッドを広めようとしていたのかわからない」と考えて、出版をきっかけに初めて顔写真と本名を出したそうです。
「私のせいで片づけの価値が広がらないのは嫌だ」という強い気持ちがおじけづく気持ちを奮い立たせているということです。

チャレンジする日を決めてしまう

怖気つく気持ち、よくわかりますね。そこまで強い気持ちがないときに何かいい方法はあるのでしょうか。
「『どうしよう。セミナーなんてできるのかな』『失敗したら恥ずかしい』『本なんて書けるかな』そんな後ろ向きの気持ちをシャットダウンしたいとき、自分が挑戦するという舞台の日程を決めてしまい、後戻りできなくすることがおススメです。『何かにチャレンジしたいけれど怖い』という方にはぜひ活用していただきたい」と川原さん。意外なことにこんまりさんもいまだに新しい仕事が来た時に、毎回グズグズと言っているそうです。「皆さんは知らないでしょうけれど、毎回グズグズ言っていますよ」という川原さんの言葉に会場は笑いで包まれました。

大きなチャレンジをしている企業の経営者やハリウッドの女優さんたちとお話する機会がある中で、こんまりさんがいつも感じるのは「みんな同じだ」ということだったそうです。

「皆さん、すごくメンタルが強いとか特別な人というわけではなく、そういうチャンスが来たときにはやる」ということを繰り返しているだけだということに気づいたといいます。

パートナーに対しての、ときめく方法とは

プライベートでも仕事でも常に一緒の川原さんとこんまりさん。ときめき関係を続けているのはなかなか難しいのではないでしょうか。

夫婦間で良好な関係を保つためにしていることを二つ紹介してくれました。お二人は最近お互いに名前を「さん」付けで呼ぶようにしたそうです。それだけで、けんかをしそうなときや何となくイライラしそうなときとかもちょっとお互いに丁寧なやり取りができるようになって、冷静になれるとのことです。

もうひとつは、「不満や批判から言わない」こと。どうしても夫婦間では「こういうこと、やめてよ」という批判から入りがち。でも本来は「心地よい暮らしをお互いするために」というゴールがあるはず。そこで必ず話のゴールは何かを最初に伝えてから話し合いをするようにしているそうです。これ、夫婦間だけではなく、様々な人間関係の中でも使えそうですね。

たくさんのためになるお話を聞かせてくださったお二人。
「自分の心を見つめる時間というのを日々の中でぜひとってみてください。そうすることによって少しずつですけれども、行きたいところに行くことができると思います」という最後のこんまりさんのメッセージに、大きな拍手がわきセミナーは終了しました。

なりたい姿を思い浮かべて

こんまりさんは、片づけコンサルタントとして世界中に名を知られるようになりました。
特別の人のように感じていたこんまりさんが、実は顔出しすら怖がっていたり、今でも新しい仕事にはドキドキしているという話は親しみが持てるものでした。
一方で、そういったマイナス感情を超える「やりきる力」の原動力が「片づけを終わらせてときめく人が増えてほしいから」というシンプルな気持ちであることに心が動かされましたし、そして支える川原さんとのチームワークも印象的でした。

自分の本当にやりたいことはなんだろうか。なりたい姿はなんだろうと常に心に問い、そこに近づくように考えることは今日からでもできるのではないでしょうか。まずはパートナーとお互い名前を「さん」付けにして「さんの魔法」にかかってみたいと思います!

(ココフル編集部)

以下のイベントにて取材

名称:【RaiseLifework 女性の働き方・生き方フォーラム 2023
開催日:2023 年 7 月 17 日(月・祝)
会場:パシフィコ横浜 会議センター1 階メインホール
(〒222-0012) 神奈川県横浜市西区みなとみらい 1-1-1)

 

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