
千葉県の絶景で名高い鋸山(のこぎりやま)へ家族で日帰り旅をしてきました。電車でもアクセス良好。さらに神奈川県からのフェリー乗り場がある漁港が近く、海の幸も楽しめ、鋸山ロープウェーにも乗れるし、登山道は小さな子でも元気に歩ける盛りだくさんなエリアでした。絶景とおいしいが詰まった一日をご紹介します。
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千葉県富津市にある鋸山(のこぎりやま)をご存じですか? 我が家が知ったきっかけは、SNSです。鋸山の迫力ある景色に心を惹かれ、写真を投稿していたママ友に即DMしました。房総半島の西岸に切り立つ鋸山は、古くから良質な「房州石」の産地として知られ、江戸から明治にかけて建築用材、護岸工事用材、土木工事用材として盛んに切り出されていたそうです。そのため、普通の土の山とは少し違って、石を多く目にしたことは印象的でした。
もともと自然の中に行きたいね、と家族の話題に出ていたので、ハイキングができ、さらに漁港が近いので新鮮な海産物を味わえるのも魅力だわ、と即決行。子どもと一緒に行くには少し挑戦かなと思いましたが、実際には小さな子ども連れの家族が多く、抱っこひもで赤ちゃんを連れている親子も多く見かけました。自然の中で体を動かし、海の幸も楽しめる鋸山は、親子のおでかけスポットとしておすすめできる場所だと感じましたよ。

鋸山の観光の入口となるのが鋸山ロープウェー。駐車場はいくつかあり、少し歩いた場所に車を停めましたが、乗り場までも迷うことなくアクセスできました。
鋸山ロープウェーの所要時間は片道約4分です。通常は15分間隔で運行していますが、混雑状況に応じて5分から10分間隔で運転されることもあります。日曜日に訪れたため人は多かったのですが、ゴンドラは一度に大人数が乗れるので、売店や展示物をみていたりしていると待ち時間はほとんど感じませんでした。

景色を眺めながらあっという間に到着
乗車するとスタッフが同乗し、簡単なガイドをしてくれるのも嬉しいポイント。窓から見える景色は迫力満点で、東京湾や房総の山並みが一望できます。窓側の場所を確保できたので、子どもたちは窓に張り付いて目を輝かせていました。ゴンドラ内は広く、小さな子連れでもでも安心。石がみえる山肌と生い茂る木々を間近に感じることができ、短い時間ながら空中散歩のような体験ができました。
鋸山ロープウェーの山麓駅と山頂駅には、親子で楽しめる施設が揃っています。山麓駅の売店では、千葉県名産のビワや落花生を使った商品、ここでしか買えないオリジナルグッズが並び、旅の記念やお土産選びにぴったりです。山頂駅には飲み物やお菓子を販売する売店があり、隣接する「ぷちカフェ」ではコーヒーやビワの葉紅茶など季節限定のメニューも楽しめます。

「石切り」の道具
さらに、山頂展望食堂では食事をしながら伊豆諸島まで望む絶景を満喫でき、隣の売店ではジェラートも販売されていて子どもにも人気です。食堂内には「石切り資料コーナー」があり、かつて建築用石材を切り出していた当時の道具が展示され、鋸山の歴史を学ぶことができました。

房州石を使った記念ポスト
展望台前には房州石を使った記念ポストが設置されていて、投函すると地元金谷郵便局で「鋸山ロープウェー・地獄のぞき・金谷港」が描かれた限定風景印が押されて届く仕組み。葉書や切手は売店で購入できるので、旅の思い出を形に残すことができます。軽食やお土産、資料館や記念ポストなど、乗り場は休憩と学び、そして記念づくりに最適なスポットです。

「日本寺」の入り口
鋸山ロープウェーを降りた後は登山道を歩いて「日本寺(にほんじ)」へ向かいます。車でもある程度まで登れるので、行きたい場所によって決めると良さそうです。例えば、日本寺の入り口は駐車場からすぐそばなので体力に自信がない場合はこちらが便利。
ただ、実際に歩いてみると、あっという間ですし、道は整備されていて歩きやすく、自然を感じながら進む時間は親子の思い出づくりにぴったりです。赤ちゃんを抱っこするママパパ、未就園児くらいの子とおじいちゃんやおばあちゃんが元気に歩いていた姿も見かけましたよ。

山頂駅側から日本寺に入る
鋸山に行ったからには立ち寄りたい日本寺は、拝観料が必要ですが、その分見どころも満載でご利益もありそう!?鋸山全体の所要時間は2〜3時間ほどなのですが、景色を堪能したり、日本寺内の人気スポット「地獄のぞき」に立ち寄ったりすると、子どもの足だともう少しかかりそう。

絶景まであと少し!
地獄のぞきは長蛇の列でしたが、並ぶ価値のある絶景。断崖絶壁から見下ろす景色はスリル満点で、大人も子どもも忘れられない体験になります。

「地獄のぞき」を横から見たところ
ちなみに私は高いところが苦手なので、子どもと一緒に並びましたが、下はのぞけませんでした!日本寺の見どころは数カ所あり、「百尺観音」を拝める場所もあります。こちらは圧巻で、上を見上げながらみな感嘆の声をあげていました。

「百尺観音」は圧巻
その先の「地獄のぞき」から奥へ進むと日本一の「大仏」が鎮座しています。今回は大仏様までは行けませんでしたが、大仏側にも駐車場があるので次回はぜひ訪れたいと思いました。自然と歴史が融合した日本寺は、親子で訪れる価値のあるスポットです。

房総半島!東京湾!絶景!
いかがでしたか?今回のおでかけでは、鋸山ロープウェーに乗って空からの景色を楽しみ、登山道を歩き、日本寺で歴史と自然を体感するという充実した一日を過ごしました。小学生の子どもでも元気に歩けるコースで、3世代で遊びに来ている姿もみかけ、幅広い世代に親しまれているのだなと実感しました。

「切通し」を歩く体験も貴重
神奈川県の久里浜港から、ここ千葉県の金谷港までは、なんと11.5㎞の距離。東京湾フェリーで約40分の船旅も可能です。そこからも徒歩約12分なので、各方面からのアクセスも抜群ですよ。
帰りには新鮮な海産物を味わえるのも大きな魅力。我が家は朝早めに到着して付近の有名な食事処に並んで食事した後に鋸山へ向かいましたが、登山後に食事するのも良さそうですね。
1年を通じて四季折々の景色を楽しめる鋸山。元旦には、初日の出のために早朝営業も実施しているそうです。房総丘陵から昇る初日の出や、運が良ければ初日の出と一緒に「赤富士」を眺めることもできるそうですよ。ぜひ遊びに行ってみてください。(取材・文/アネモネ)
| 名称 | 鋸山ロープウェー |
|---|---|
| WEB | https://www.mt-nokogiri.co.jp/pc/p010000.php |
| 営業時間 | 通常(2月16日~11月15日) 9:00 ~ 17:00 冬季(11月16日~2月15日) 9:00 ~ 16:00 |
| 住所 | 千葉県富津市金谷4052-1 地図を見る |
| アクセス | (電車)JR内房線 浜金谷駅下車、 国道127号線を館山方向へ徒歩約8分 (車)富津館山道路 富津・金谷ICから国道127号線を館山方向へ約5分 ※ 営業スケジュールは公式HPでご確認ください。 |
| 料金・参加費 | 大人(中学生以上)片道650円・往復1200円 小児(小学生)が片道320円・往復600円 |
| 関連情報 | アクセス方法、駐車場は数カ所あるので、富津市金谷・総合観光案内所のHPをご確認ください。
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| 鋸山 日本寺 | https://www.nihonji.jp/ |