全身を使って、ふえーん、ふえーんと泣く赤ちゃん。
オムツを替えてもミルクをあげても泣く赤ちゃん。どうしてそんなに泣くんだろう。
みなさんも途方にくれたことがたくさんあったのでは?
今日おすすめするのは、そんな体験をした新米パパの描いた絵本「どうして そんなに ないてるの?」です。
▲どうして そんなに ないてるの?(作・絵 いしずまさし えほんの杜)
泣いている理由はなんだろう?
自然な語りかけで、赤ちゃんの気持ちに寄り添います。
あかいふうせんをつかまえて、うさぎさんに そらを みせてあげたかったから?
ありったけの積み木の海で泳ぎたかったから?
パステル調の色彩がとても目にやわらかく、赤ちゃんの表情がとてもいいのです。
あなたの赤ちゃんもそうだったのでは?
みけんにシワを寄せたり、鼻よりほっぺの方が高かったり、唇がとんがっていたり。
はっと空を見上げたときの顔だったり。赤ちゃん独特の愛おしい表情がいっぱい。
小さな子どもにも大人にも共感を呼ぶ、あたたかな本です。
◆作者は、52歳でパパになったいしずさん
この本を書いたのは、52歳で初めての赤ちゃんに恵まれた心優しきパパ。
作家であり写真家、絵描きでもあるいしずさんが、そのパパです。
▲いしずまさしさんと颯才くん
長男の颯才くんが生まれたのは、2015年の8月。
妻も出版業界で働いているため忙しく、いしずさんは颯才くんを抱っこして子育てに奮闘。
打ち合わせに連れて行ったり、あやしながら仕事をしたりと赤ちゃんといっしょにいる時間も多かったそうです。
泣き止まない赤ちゃんに途方にくれつつ、その瞳の美しさに感動し、泣いている理由を考えていたら1冊の本ができました。
発売後は、3週間で重版が決まり、
「赤ちゃんが泣いていると親まで泣きたくなりますが、『こんなことを考えているのか』と笑顔になれます」(40代/男性)
「3歳になる娘も気に入っており、まだ文字も読めないのに暗記して音読をしています」(20代/女性)
と多くの人たちが感想を寄せています。
◆ギフトにもおすすめ
この本は、ギフトにもおすすめ。
最後のページには、赤ちゃんの寝顔の写真を貼るページもついていますよ。
はじめての赤ちゃんを持った御夫婦に。
また小さなお兄ちゃん、お姉ちゃんがいるファミリーに。
この本は、きっと優しい時間をもたらしてくれることでしょう。
<いしずまさしさんプロフィール>
いしずまさし(石津昌嗣)作家/写真家/絵描き
1963年広島生まれ。武蔵野美術大学卒業後、グラフィックデザイナーを経て渡米。三年間海外を放浪する。帰国後、写真と執筆業に携わる。著書に『モメント イン ピース』(小説集/リトルモア)、映画『月とキャベツ』(写真集/ぶんか社)、週刊SPA! 連載の『東京遺跡』(写真・小説集/メディアファクトリー)、『あさやけのひみつ』(絵本/扶桑社)他。