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子どものスマホ利用の危険と対処法について考える

2020.03.25

親世代と同様、子どもにとってもスマホは必需品。スマホを使うことで、暮らしがとても便利になります。一方で、親の目が行き届かない所で我が子が思わぬネットトラブルに巻き込まれる危険性も心配。

そこにはどのような実態があり、危険が潜んでいるのでしょうか。今回、中高生対象の調査を踏まえてのレポートですが、ぜひココフル読者の皆さんも参考にしてください。

◆トラブルで特に多いのが「SNS」「ネット通販」「ネット詐欺」

内閣府が実施した「平成30年度 青少年のインターネット利用環境実態調査」によると、2018年の時点で中学生の78%・高校生の99%がスマホを持っていることがわかりました。

スマホを使っている中高生が直面するトラブルで特に多いのが「SNS」「ネット通販」「ネット詐欺」だとか。それぞれの分野で、どのような問題が起こっているのでしょうか。

調査結果を踏まえて、ITジャーナリストの鈴木朋子さんに解説していただきます。
<調査概要>・調査エリア:全国・調査期間:2020年2月7日~2月10日・調査方法:インターネット調査
・調査対象・13歳~18歳 中高生男女200名 ※スマートフォンを所有している人(性別及び中学/高校で均等割付)

◆SNSの誤用が、個人の特定やいじめ、事件などに発展する恐れも

正しく使いこなせばSNSは楽しいコミュニケーションツールですが、反面、個人情報を特定されるリスクを背負っています。

友人同士でメッセージをやり取りするチャットグループに参加している中高生は87%ととても多く、14%の割合で「悪口の書き込みを見たことがある」という学生も。親睦を深めるのに有効な手段ではありますが、悪口が飛び交うこともある状況ではいじめにも発展しかねません。

 

我が子が被害者になる心配がある一方で、他人の心を傷つける加害者になってしまう恐れがあることも忘れてはいけません。

調査によると「SNS で他者への批判・文句を投稿したことがある」中高生は28%もいるのです。また「友人がSNS でつながった人と実際に会ったという話を聞いたことがありますか?」の質問には、37%が「ある」と回答しました。「自分自身がSNS でつながった人と実際に会ったことがある」人は25%いました。

 

専門家のご意見を伺いました。


鈴木朋子さん プロフィール

ITジャーナリスト
大手メーカーでシステムエンジニア業務に従事、のちフリーライターに。SNS、スマホ、パソコン、Webサービスなど、身近なITに関する記事を執筆。初心者がつまずきやすいポイントをやさしく解説することに定評があり、入門書の著作は20冊を越える。ITの知見と2人の娘の子育て経験を生かして、子どもの安全なIT活用をサポートする「スマホ安全アドバイザー」として活動中。TV・雑誌などメディア出演も多数。

◆軽い気持ちでの投稿が、刑事罰の対象に!

「昨今問題になっている、制服姿のままアルバイト先でふざけた行為を動画に撮る『バカッター』騒ぎは、内輪に見せるために投稿していたものが拡散されたことで炎上しました。中には偽計業務妨害の疑いで書類送検された高校生もいます。
さらに、友人のID とパスワードを推測して乗っ取り、本人になりすましてSNS に投稿することもおふざけのひとつとしてよく行われているようです。しかし、こちらも不正アクセス禁止法で禁止されている行為。

また、本人としてはなにげなく投稿したつもりの仲間内の悪口でも、誹謗中傷として名誉毀損罪、侮辱罪、脅迫罪、業務妨害罪などの罪に問われる可能性や、慰謝料を請求される可能性があります。
そのほか、DM で会話を交わしているうちに仲良くなり、実際に会いに行った結果、性被害にあってしまうこともあります。高校生以下のお子様を持つ親御さんは、知らない人に会いに行かないことを、今からでも約束しておくべきです。また、自身の制服姿、学校名など、個人の特定につながる行為も危険ですのでやめましょう」

◆ネットショッピングでは、商品の未発送や偽物を買わされるなどの被害が

中高生の90%がネットショッピングを経験したことがあります。親が我が子の買い物状況を把握しきれていない可能性もありますね。

フリマアプリは、43%が「商品を購入したことがある」と回答し「商品を販売したことがある」人は30%いることがわかりました。

「親権者の承認があれば中高生でも利用できるフリマアプリは、中高生にとって大きな魅力。
フリマアプリは購入だけでなく販売もできるので、使用済みのコスメやバッグなどを積極的に出品している中高生もいます。商品を購入したにもかかわらず発送されない、または偽物だった、実際には汚れやキズがひどかったといったトラブルや、転売禁止のチケットを購入して入場を拒否された事例も目立っています。

さらに、ネットショッピングサイト自体が偽物という事例もありますので、URLなどの確認をすることも重要です」(鈴木さん)

◆ネット詐欺の手口は年々巧妙化

近年は、ネット詐欺も目立つようになってきました。
「スマホの画面にアラートを出して脅かし、金銭を取る「ワンクリック詐欺」では、『アダルトサイトを見たせいかも』と悩み、親に打ち明けられずに高額な料金を支払ってしまう人が後を絶ちません。

また、IDの期限が切れる、もしくはパスワードを変更するように促される偽メールにより、個人情報をもらしてしまうこともあります。さらに、SNS で知り合った人に個人間で取引を持ちかけられ、お金だけ取られる事件も起きています。人気の芸能人やアーティストのチケットやグッズなどが取引対象に使われることが多いようです」(鈴木さん)

◆ネットトラブルの発生時に、親や身近な人に相談できない中高生が多数

「インターネット上のトラブルに巻き込まれたときに、あなたはどうしますか?」という質問に対しては「インターネットで調べる」が76%で「親に相談する」と答えた中高生は55%しかいませんでした。

 

「インターネット上のトラブルに巻き込まれたとき、気軽に相談できる相手は身近にいますか?」の問いには、25%の中高生が「いない」と回答しています。ネットトラブルに直面しても約半数の中高生が親には相談しないうえ、身近には気軽に相談できる相手すらいない人が25%いることがわかりました。

「ネットのマナーに関しては、学校での指導に任せるだけでなく、親が子どもと話し合い、普段からスマホやネットに関してオープンに話せる雰囲気作りが大切です。
ただし、すべてをケアしきれないご家庭も多いでしょう。そこで、デジタルの力も借りることをおすすめします。フィルタリングやペアレンタルコントロールを利用して、利用時間の制限、アプリのインストール管理、課金の許可制などを設定しておくと安心です」(鈴木さん)


◆トラブルから家族を守る「ネットトラブルあんしんサポート」とは?

親がすべてを把握できるわけではない、そんなときに親にとっても子どもにとっても頼りになるもののひとつが、NTTドコモが提供する「ネットトラブルあんしんサポート」です。

万が一の際に、ネットトラブルに詳しい専門スタッフや消費生活アドバイザーに電話で相談できます。またクレジットカードやQR コードの決済で不正利用の被害にあった場合は、最大で100万円が補償されるので安心。専用アプリからはトラブルの最新事例などが日々届くため、トラブル防止に役立つ知識を得られます。

こういったアプリを賢く使いながら、ネットを使用するうえでのリスクを子どもに明確に伝え、自衛意識が高まるようサポートしていく。親はそんな姿勢が求められているようですね。

ドコモの「ネットトラブルあんしんサポート

(文/小川郁恵Tamura)