聞いて真似をして、ぐんぐん言葉を覚えていく
今日は、赤ちゃん言葉について考えてみました。
2歳位の子どもは「オウム返し」で言葉を真似ようとしますね。
親や兄姉たちが言った言葉を、かなり忠実に再現する様子を見ていると
小さな子どもが言葉を獲得していく中では、「聞いて真似する」ということが
非常に大きいことをあらためて感じます。
言葉のやり取りができるようになってくると、育児もまた新しい局面に入り、
楽しいなあ、としみじみ感じられる方もいると多いと思います。
自分の意思を思うように伝えられなくてかんしゃくを起こしていたイヤイヤ期が、
少し落ち着いてくることもありますね。
そんな中で、言葉がぐんぐん育っているお子さんに対し
「赤ちゃん言葉って使わない方がいいの?」
と迷いを持つ方もいるかもしれません。
ママ・パパ・ワンワンは良くないの?
「ママ」「パパ」などは赤ちゃんも発語しやすいので、「ママですよ~♡」「パパですよ~♡」
と言っているうちに、ふと、
「大きくなったら、おとうさん、おかあさんと言ってほしいから、今からおかあさん・おとうさんで
言ったほうがいいかな!?」
なんて思ったり。
道で出会ったり絵本に登場する犬や猫を見て「ワンワンいるね~! ニャンニャンだよ!」
などと語りかけていたら、周りから
「小さい頃から本来の名前を伝えた方がいいみたいよ」
なんて言われることもあるかも!?
実際、どうなんでしょう?
色々な考え方があると思いますが、今回は、私の子育て経験から感じたことを綴ってみます。
正確さよりも、まずはやりとりの楽しさを味わって
0歳期や1~2歳の頃に必要なのは、ことばの正確さよりも、身近な人との
たくさんの言葉のやり取り。
自分が言ったことに対して相手が喜んだり言葉を返したりしてくれる、その喜びが
自信やヤル気を育てていきます。
「ママ」と言った時に「ママじゃなくておかあさんよ~♡」と言われたり
「ワンワンいた!」と言った時に「そうね、犬がいるわね~」言われたりするよりも、
「ママだよ!」「ワンワンいたね!」と、自分の発した言葉を受け止めて繰り返してもらう方が、
小さな子もきっと嬉しいのではないかと思うのです。
身近な人とのことばのやり取りそのものが大きな意味を持つ時代には、
「本来はこういう名前だ、こう言わせたい」ということはあまり気にせずに、
お子さんが言いやすい言葉で、やり取りを楽しんでほしいなあと思います。
我が家を振り返ると、2歳代まで「ママ・パパ」と言っていた子が、
3歳になって実験的に、夫婦間でママ・パパではなく「おかあさん・おとうさん」と
呼び合うようにしていたら、1週間もせずに子どもが「おかあさん・おとうさん」に
移行した経験があります。
また、末っ子も、外で犬や猫を見て「ワンワン」「ニャンニャン」と言っていたのに、
ある時「ワンワンだね~!」と私が言ったら、「うん、いぬだね!」と返してきてこちらがビックリしたことも。
小さな子どもの世界も少しずつ広がり、
たとえ限られた機会でも家族以外と時間を共にすることが増えたり、
保育園などに通い出したりすると、自然に、親が教えなくても色々な言葉を吸収します。
ですから、言葉の出始めや会話が成り立ってきたころには、発音の正確さや本来の名前などはあまり気にせず、言葉のやり取りそのものを楽しんでくださいね。
小さな子にありがちな言い間違いも、その時期ならではの楽しみ。
個人差が大きい場合もありますが、歯や舌の動きの成長につれて、発語も正確になっていくものです。
私が大好きだった子どもたちの言い間違いは「風船」→「ぷーせん」。
風船の風貌から、「ぷーせん」の方がピッタリだと思っていたんですかね~。
6年ほど前、当5歳と4歳だった長女と次男が、ぷーせん、ぷーせんと言うのがかわいくてたまらず、
いつまでも続いてほしいと願い、私も「ぷーせん!」と言い続けていました。
でも、ほどなく、「ふうせん」になってしまい、少々落胆したものです^^;
言葉の成長も、子どもによって様々
言葉がゆっくりめで、5歳の頃に上の子の友だちに「何歳?」と聞かれ
「ごたい」と答えて「ごたいだって~」と笑われていた現在小4の次男も、
6歳になるころには「ぼく、ごさいって言えなくて笑われてたんだよね~^^」
などと笑いながら振り返っています。
3歳半になってようやく単語の羅列だけではなく会話ができるようになった現在小1の三男は、会話ができるようになった頃、「あの時〇〇だったよね~」などと数ヶ月前の思い出話をして、
「あんた分かってたんかい!」とビックリするやら面白いやら。
言葉の出方にも、色々なパターンがありますね^^
楽しみながら、子どもなりの成長を見守っていきましょう。(千葉美奈子)