今日は、小さなお子さんがかかりやすい「中耳炎」について、
 体験をもとに書いてみたいと思います。
中耳炎
 夏にプールなどがきっかけで発症するイメージを持っている方もいるようですが、
 実は、小さいな子が1年中かかりやすい病気カゼです。
 お子さんの鼻水が、最初は透明だったのに、
 次第に黄色くドロドロした鼻水になり、
 のどもゼロゼロしてしまう経験をされたことはありますか?
 このドロドロした鼻水、通称「あおっぱな」は、
 細菌のかたまり!
 「耳鼻咽喉科」という診療科目があるように、
 鼻と耳とのどは密接につながっています。
 特に小さな子は鼻の管が短いため、
 すぐに細菌が耳やのどにも達してしまい、
 中耳炎やのどの炎症を起こしてしまうそうです。

子どものタイプも色々です。
 軽い中耳炎を繰り返すうちに丈夫になっていくお子さんもいるようですが、
 我が家の長男は、1歳過ぎに初めての中耳炎にかかってから、
 こまめに通院をしていたのにもかかわらず、
 抗生物質なども効果がなく、なかなか治りませんでした。
 鼓膜の切開を繰り返し、
 最終的には、鼓膜にとても小さなチューブを埋め込んで
 通気性をよくする手術を受けました。
 中耳炎による不調は、慢性的な体調不良にもつながり、数回の入院も経験。
 「中耳炎で入院することがあるなんて、知らなかったよ~!!」
 というのが当時の思いでした。
幸い、当時通院していた総合病院は、
 治りにくい乳幼児の中耳炎の治療に力を入れており、
 小児科と耳鼻科の先生が密に連絡を取り合って、治療を進めてくれました。
まだ自分の体のどこが具合悪いかを伝えることができない、
 赤ちゃんや1~2歳代のお子さんは、
 「耳が痛い」と訴えることができません。
 耳だれ(たまった膿が鼓膜を突き破って出てくる)が出て初めて、
 中耳炎に気づく場合もあると思います。
 周りのお母さん達の話を聞いても、鼻水がひどくて小児科を受診した場合、
 先生から、中耳炎の可能性のお話がない場合も多いようです。
もし、お子さんのあおっぱながひどくて、
 高めの体温が続き、終始不機嫌…というような状況があったら、
 ぜひ、耳鼻科を受診してみていただきたいなあと思います。
 小児科だけでなく、ご近所の耳鼻科医院の存在も、確認しておくことを
 オススメします!
~後日談~
 1歳の終わりに鼓膜にチューブを埋め込んだ小5長男。
 下の子たちが保育園生活でもまったく中耳炎にならないのに、小学生になっても
 中耳炎を繰り返していました。
 やはり、かかりやすい体質というのが大きかったのかなあと、感じてもいます。
 また、抗生物質が効きにくい体質というのもあるようです。
 長男がお世話になったお医者さんによると、
 ちまたには色々な形で抗生物質が存在しており(食肉などにも…)、
 抗生物質が効かない「耐性菌」も増えているようです。
 また、その子の持つ基本的な抵抗力が、体が成長することで大きくなるのを
 待つしかない場合もあるようです。
そんな長男ですが、今はすっかり元気で、
 チューブも低学年のうちに自然に取れ、水泳も楽しんでいますよ。(千葉美奈子)