日一日と冬に近づきありますね。
ストーブなどの暖房を使ったり、ひんぱんにお湯をわかす
冬の季節に気をつけたいことといえば、子どもの「やけど」。
そこで、ココフルに記事を書いているヒトミナライターズに子どものやけど体験談を聞いてみたところ……
● ポットのロックを解除したままの状態で、子どもが電動ポットの出湯ボタンを押してしまい、足に熱湯がかかり大泣き&大パニック!(男子・1歳半)
● 水を入れて沸騰させてから水蒸気を出すタイプの加湿器を使用。使用直後に息子が加湿器によじのぼり、足の裏を大やけど。いつもは使った後、息子の目が届かない場所に置いているのにその日に限って忘れてしまい大失敗。(男子・2歳)
● 湯たんぽで脛をやけど。水ぶくれができたことを忘れて姉とふざけていたら、水ぶくれが姉の膝にぶつかり破裂。傷が残りました(涙)。(1児のママ)
……などの“季節モノ”から、
● お友達ママと子連れでファミレスに行き、ドリアを注文。「お熱いのでお気をつけ…」というスタッフが言ってる間に子どもが熱々のドリア皿をギューッと握ってしまった!手のひら全体に水ぶくれができてしまった。(男子・2歳)
● まだつかまり立ちの頃、来客に出したお茶に手を出し、自分の腕にお茶をかけやけどした。(1児のママ)
……などの“日常モノ”までたくさん!
子どものいる家庭では日常茶飯事(!?)の「やけど」。
特に1~3歳男子は、要注意です!
その対処法について、看護師であり子育て支援活動も行う青木美和子さんに伺いました。
Q 子どもがやけどしちゃった! 泣いてる! まずすべきことは?
Aなるべく慌てず、やけどの部位や程度をしっかり観察し、応急処置を行いましょう。
【応急処置の方法】
◆ 患部を流水または冷水につけ冷やす。流水の場合、勢いが強いと皮膚の損傷になる場合もあるので水圧に注意。20分以上冷やす。
◆患部により流水や冷水につけられない場合は氷・保冷剤を包んだ袋やタオルを当て
て冷やす。直接当ててしまうと凍傷をおこしてしまう可能性があるので注意。
◆衣服の上からやけどをおった場合は、服を脱がせることなくそのまま上から冷やす。
無理にはいでしまうと皮膚がはがれてしまうので注意。
Q どのタイミングで病院に連れていったら良いですか?
A 乳幼児は体表面積が狭く免疫力も低いので、やけどの状態によってはすぐ病院で処置してもらった方が良い場合があります。子どもの手のひらの範囲以上の大きさのやけど、小さくても水疱ができてしまった場合、白や黒っぽく皮膚が変色してしまった時は受診しましょう。時間の経過によって症状が変化する場合もあるので、注意して観察し、悪化するようならすぐ受診を。
Q 救急車を呼ぶべき時は、どんな時?
A 体表面積の10%以上にわたる広範囲のやけど、もしくは全身にかかるようなやけどを負った場合は、一刻も早く救急車(119)を呼びましょう。
すでに意識がない、呼吸が乱れている、けいれんをおこしているなどショック状態に陥っているときも救急搬送が必要です。
Q アロエの葉がやけどに効くって本当ですか?
A アロエの葉の内部にある半透明の葉肉部分には、軽度のやけどによる痛みを和らげる効果や抗炎症作用、回復を活性化する作用があるといわれています。しかし、アロエについた雑菌が感染症を引き起こす原因になったり、医療者による処置が必要になった場合は取り除かなければならなくなります。医療機関に行かなくてはいけないくらいのやけどの場合は、使用しないようにしましょう。
◆やけどを防ぐには?
子どもの成長によって、やけどをしやすいシチュエーションは変わってくるもの。
子どもの行動範囲を見ながら
■ストーブなどの暖房器具の周りにガードをつける
■ 踏み台になるような箱や椅子は片づける
■ テーブルクロスは敷かない
■アイロン、加湿器、ポット、炊飯器などやけどの可能性のある家電は
子どもの手が届かないところに置く
■ 電化製品のコードは整頓しておく
などに気をつけ、やけどを予防しましょう。
ひょっと目を離したり、うっかりしたときに事故は起こっています。
くれぐれも気をつけましょうね。
協力:青木美和子さん
2児の子育てをしながら20年以上大学病院にて勤務。ベビーマッサージ・ベビースキンケアなどのベビー向けの教室運営の経験を経て、現在は保育園で看護師として勤務。
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取材・文 長島ともこ