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【最新調査】妊娠中の温泉入浴は、大丈夫?

2020.11.06

妊婦の温泉浴が妊娠経過に悪影響を与えないことを確認!

マタニティの皆さん。秋が深まりいい季節になってきましたね。

温泉に、行きたい!と思うものの、妊娠中は温泉に入っても大丈夫なのかなと不安に感じる方も多いのではないでしょうか。

一般社団法人日本温泉気候物理医学会(理事長:宮下和久 和歌山県立医科大学学長)は、大分県別府市と鹿児島県指宿市の1,723名の妊婦さんに対して、妊娠中の温泉入浴と医学的トラブル(流早産、妊娠高血圧症等)の関連について、妊婦さんの温泉浴の安全性に関する調査を行いました。

その結果、妊婦の温泉浴は妊娠中の医学的トラブルの発生に関連しないという結論が出ました!

妊婦は温泉浴禁忌?

なぜ、妊娠中の温泉浴が不安だったのでしょう。

環境省の定める「温泉法」に基づいて2014年6月まで、妊婦(初期と末期)は、他の重症の病気と並べられて、“温泉浴の禁忌症”として記載されていました。温泉に入ると、古ぼけた注意書きに「禁忌症 妊娠中の人」と書かれていて、ドキッとした経験のある人も多いのではないでしょうか。

その後、環境省が、最新の医学的見地から温泉浴の禁忌症とする科学的根拠が認められないとして、温泉入浴の禁忌症から“妊娠中”を削除しましたが、まだ認知は十分だとはいえません。また、妊婦の温泉浴の安全性に関する研究報告は少なかったこともあり、妊娠中に温泉に入ることへの不安が多く寄せられてきたのです。

今回の調査は、大分県別府市と鹿児島県指宿市の1,723名の妊婦に対して、産科的トラブルの発生頻度を、週に1度以上温泉浴をする人としない人で比較をしたものです。

▲妊婦の温泉入浴と産科的トラブルの発生

産科トラブルは、温泉に入らないグループと比較してあまり変化はなかった。

産科的トラブルは30.2%(442例)の妊婦で発生していましたが、他の調査と比較して一般的な頻度といえます。ちなみにトラブルの最多は「切迫流早産に関して医師から指示・指導を受けたもの」だそうです。10.6%(155例)

流産や早産に関しては、妊娠のいずれの時期においても温泉に入浴したことが原因で増加させることはなく、むしろ妊娠後期では、温泉入浴群が産科的トラブルが少ないという結果が出ました。

入院治療を必要とした切迫流産及び切迫早産に関して。

妊娠初期では温泉入浴群と非温泉入浴群の間に差をありませんが、妊娠中期と後期においては、温泉入浴群のほうが入院治療を必要とした切迫流早産が少ないという結果が出ました。

高血圧に対する外来管理に関しては、妊娠初期、妊娠中期および妊娠後期において温泉入浴群と非温泉入浴群の間に差はなく、入院管理に関しても、妊娠初期および妊娠中期において温泉入浴群と非温泉入浴群の間に差はありませんでした。

一方で、妊娠後期においては、入浴群に入院治療を必要とした高血圧患者が、少なかったことがわかりました。(温泉入浴群0.0% vs 非温泉入浴群1.2%, p=0.031)

さらに、里帰り妊婦に絞って各妊娠時期の産科的トラブルを比較しても、妊娠の初期と中期においては、産科的トラブルの頻度は温泉入浴群と非温泉入浴群の間に差はありませんでした。また、妊娠後期においては、産科的トラブルが少ないという結果がでました。(温泉入浴群13.0% vs 非温泉入浴群24.5%, p=0.028)

まとめ

妊婦の温泉浴の安全性について、これまで明確な情報発信が少なかったことから、妊娠中は温泉浴をさける傾向がありました。しかし、入院治療を必要とした切迫流産、および切迫早産、高血圧に関する外来管理、入院治療を必要とした管理、また里帰り妊婦に絞った比較。すべてにおいて温泉入浴において妊婦の産科的トラブルが多いとは言えないことがわかりました。

楽しい温泉旅行にするためには。

温泉は、自宅のお風呂とは違うところなので、熱すぎたりしてのぼせたり、ぬるすぎて冷えてしまったり、自分だけでは調整しにくいところがあります。さらに危険なのは、温泉によっては、足場が悪かったり、滑りやすい床だったりすることがありますので、気をつけましょう。

温泉のいいところは、リラックスして解放感に浸り、大きな湯舟でのびのびと手足を伸ばせるところ。また肩こりや腰痛に効能がある温泉もありますね。景色が堪能できる温泉もいいですね。

妊娠中は温泉はNGと決めつけず、無理せず、事故のないように気を付けて、温泉入浴を楽しんでください。

基本情報

名称 妊婦の温泉浴の安全性の検討(観察研究)
内容・特徴

■調査期間: 2016年9月~2018年12月

■対 象:温泉地(別府市、指宿市)に居住する1721例の妊産婦

■サンプル数:大分県別府市と鹿児島県指宿市の1,723名の妊婦。産科的トラブルはないと回答した妊婦は1021例(69.8%)産科的トラブルがあったと回答した妊婦は442例(30.2%)

■項 目:

1)年齢(妊娠終了時)、2)過去の出産回数、3)温泉入浴の状況:妊娠時期(初期12週〜15週・中期16週〜27週・後期28週〜40週)別に日常的な温泉入浴の有無、内湯温泉や自宅外の温泉施設の利用の有無、4)妊娠中のトラブルの有無:流産(妊娠12週未満の早期流産は除外)、早産、切迫早産、妊娠中毒症・妊娠高血圧症(浮腫、高血圧)、里帰り出産の有無

 

 

企業情報/情報提供元 一般社団法人日本温泉気候物理医学会
関連URL https://www.onki.jp/
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