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おでかけ

心が豊かになり、知的好奇心も満たされる「星と森と絵本の家」 三鷹市

2021.10.02

三鷹市の国立天文台の敷地内にある「星と森と絵本の家」をご紹介します。

アクセスは悪いが、行く価値がある

場所は、三鷹市大沢に位置しており、JR三鷹駅、武蔵境駅、京王線調布駅のどこからでもバスで15分から20分ほど。1時間に1~2本しかバスの本数もないので、あらかじめ時刻は調べ、帰りの時間も忘れずにチェックしておきましょう。近隣にスーパーやレストランはありません。通常は飲食持ち込み可ですので、お弁当持ちで来る人も多かったようですが、コロナ禍では飲食禁止となっており、午前10時~12時、午後14時~16時半の開館時間となっています。状況は逐次ホームページで確認してください。

官舎だった家を解体、復元

国立天文台は、もともと麻布飯倉にありましたが、大正期に三鷹に移転しました。「星と森と絵本の家」は、大正4年に国立天文台の官舎として建てられ、使用されてきたものを2009年にいったん解体して、復元再築しました。現在三鷹市が管理をしており、三鷹市登録有形文化財となっています。

ただ絵本が置いてある施設というだけではなく、来た人を魅了して離さない魅力があります。

庭の緑が映えて美しい。ガラス戸の上には、日ごと変わる月の画像。

豊かな自然の中で、五感が研ぎ澄まされていく

鳥の声、虫の音、木々のざわめき、何かの気配、草の香り。遠い昔に忘れていたようなそれらのものに、都心からこんなに近くで出会えるとは驚きです。バスで三鷹、武蔵境、京王線調布のどこからでも「天文台裏」、もしくは「天文台前」で降りると目の前。「天文台前」でおりると目の前に国立天文台の正門があります。そこを入って右にまっすぐ行くと目指す「星と森と絵本の家」に着くのですが、木々の香りに癒されます。

大正時代の家が醸し出す味わい深さ、なつかしさ

玄関の管理棟で受付をすませ、大きな荷物はロッカーに入れます。携帯、貴重品などは小さな透明の袋を借りて持って入ることができます。ロッカーは100円が必要ですが、カギで解除すれば返却されますので出し入れ自由です。

先に書いたように、ここは以前官舎だった家。大正時代から90年にわたって官舎として使用されていたとのこと。受付から回廊ギャラリーを通り、中玄関で靴を脱いで旧1号官舎棟へ入ると、とても素敵な世界が広がっていました。広々としており、田舎のおばあちゃんの家のよう。高い天井、風通しのよい部屋、たっぷりと日の光がはいる縁側、磨き抜かれた床、ゴロゴロしたくなる畳、すべてが心地よく、穏やかな気持ちになります。入ってすぐのところに授乳室もあります。トイレには子ども用便器もあります。

授乳室

旧・書斎

旧・書斎から庭を見る

旧・書斎の本揃えと本だなにしびれる

旧・客間

広々と余計なもののない畳敷きの部屋の、そこかしこに選び抜かれた良質な本。数冊ずつさりげなく置いてあるのも好ましい。

お月見の本がさりげなく。こんなおうちでお月見したいですねえ

広々とした畳の部屋で、ゆったりとくつろぎながら思う存分本を読むことができます。乳児はハイハイもし放題ですね。

旧・玄関の建築展示室では、100年前の設計図や、壁の中がどうなっているのか、昔の家の作り方を垣間見ることができます。

旧・書生室、旧・居間/居間兼食堂

板敷の読書室です。磨き上げられたつややかな板敷の読書室には本が約2500冊、項目別にぎっしりと並びます。もり・しょくぶつ・ほし・ちきゅう・むし・どうぶつ・ひと・くらし。子どもの興味の赴くまま、選ばせてあげましょう。

長椅子、大きめのソファなどがあるので、お気に入りの場所、お気に入りの椅子に座って、好きなだけ本を読めますよ。

こういうアプローチもこの家が大切にしていることです

庭に面して、まっすぐの廊下が続いており、歩くとミシミシと音がします。そんな家に私自身が住んだことはないはずなのですが、どうしてこんなに懐かしいのでしょうか?
縁側の向こうには、庭が広がります。テーブルが間隔を空けていくつかあり、竹馬やポックリなどが置かれて、自由に遊ぶことができます。

知的資源がすごい。宇宙のこと、地球のこと、星のこと、時間のこと。たっぷり考えたい

本の選択もさることながら、そこかしこにちりばめられた知的楽しみ方の仕掛けあれこれがとても興味深いのです。

絵本展示室は1年ごとの企画展。「見る・知る・感じる絵本展」と題して、絵本を通じ天文への興味を広げる体験型展示を行っています。2021年度は、「宇宙のとちゅう いま・むかし・みらい」です。

時間っていったいなんでしょう。長く感じる時間、短く感じる時間。それから宇宙が始まってから今までの途方もない時間、これからの時間。いろいろな時間がありますね。

あったところにしまえる工夫も。

仕掛けや本がさりげなく置いてあって、子ども達は(あ、大人も)それぞれ自分で興味のあること、不思議なことを見つけて、気づいていくことができます。

本だなだけではなく、欄間、床、壁、いろいろなところに知的好奇心を刺激してくれる仕掛けがあり、じっと座っているのが苦手な子どもも飽きることがありません。

床にも何やら…。欄間まで地球の歴史が連綿と続きます

さわってはいけませんというマークがついているところ以外はどこでも触ってOK.とりあえず扉はどこでも開けてみたいですね。扉の向こうには何があるでしょう。期待を裏切りませんよ。

ゆったり豊かに、時間を忘れて遊ぶ

通常はボランティアによるクラフト体験などもあるようですが、現在は新型コロナ感染症の拡大予防のために、行われていません。おもちゃ室も閉鎖となっています。
(通常のスケジュール:森のクラフト:水曜日、土曜日、日曜日の午後3時ごろまで。星プロジェクト「星のおはなし」:第4土曜日の午後2時から。絵本リレー:毎月第3水曜日午後3時30分から)

けれども子ども達は、自ら楽しいことを見つけ、ワクワクドキドキしながらよく遊び、大人はゆったりと豊かな時間を楽しんでいるように見えました。竹馬を子どもに教えている人、葉っぱで遊ぶ子、玉を転がして行方を見守る子、絵本を読んでもらう子、のんびりしているカップル、それぞれ楽しそうでした。(受付で玉転がしの玉を借りることができます)

庭にて。「はっけんしたことなんでもかいてね」

なんと開館時からずっと記録が蓄積されているはっけんノートとおすすめえほん

知的好奇心が満たされ、心が豊かになりリラックスできる、そんな素敵な場所でした。皆さんもぜひ行ってみてくださいね。

(取材・文 宗像陽子)

基本情報

名称 星と森と絵本の家
WEB https://www.city.mitaka.lg.jp/ehon/
アクセス JR武蔵境駅から小田急バス境91「狛江駅北口」行き 約15分
JR三鷹駅から小田急バス鷹51「調布駅北口」行き 約20分
京王線調布駅から小田急バス境91「武蔵境駅南口」行き・鷹51「三鷹駅」行き・京王バス武91「武蔵小金井駅」行き 約15分

いずれのバスも「天文台裏」または「天文台前」下車。
お問合せ

電話 0422-39-3401

関連情報

開館時間 10:00~17:00

ただし、新型コロナ感染症拡大予防のため、
現在は10:00~12:00 14:00~16:30
逐次HPで確認してください。

休館日:火曜日、年末年始

駐車場情報・駐車料金 国立天文台の有料駐車場を利用可。
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