平安時代には源平合戦の舞台にもなり、歴史にも名を刻む屋島。
新屋島水族館は、現在は陸と地続きになっている屋島の山頂にある水族館です。
館内では、日本にわずか6頭しかいないアメリカマナティのうち2頭を飼育。カワウソやアザラシにエサやり体験ができるほか、ユニークなイルカライブも注目を集めています!
水の生き物を身近に感じながら、家族で楽しめる水族館をご紹介します。
目次
新屋島水族館の最寄り駅は、“ことでん”こと高松琴平電鉄志度線の「琴電屋島」駅。
2両編成の可愛らしい電車に乗って、高松市の中心部にあることでんのターミナル駅「瓦町」を出発!乗車時間16分ほどで「琴電屋島」駅に着きました。
水族館は、駅前から見える小高い山のてっぺんにあります。標高およそ300メートルの山頂までは、駅前から出ている「屋島山上シャトルバス」で約10分。バスの運賃は1人あたり100円とお得です。往復とも1時間に1本程度の運行ですので、あらかじめ出発時刻を調べておくようにしましょう。
山頂には広い駐車場もあり、車でもアクセスしやすい立地です。
瀬戸内海国立公園にも指定されている屋島。山頂の展望台からは、瀬戸内海の島々や高松市街が一望できます。
お天気のいい日には遠くに瀬戸大橋も見えるとのこと。しばらく立ちつくしてしまうほどの美しい景色でした。
駐車場から少し歩くと、新屋島水族館のエントランスに到着。
予約なしで入館できます。受付でチケットを購入して館内へ!
新屋島水族館では、日本にたった6頭しかいないアメリカマナティのうちの2頭を飼育。国内でアメリカマナティに会える施設は、ここと沖縄の美ら海水族館の2館だけなのだそうです!
土日祝日の午前10時半からは、飼育スタッフのお話を聞きながら雄の「ベルグくん」と、雌の「ニールちゃん」がごはんを食べる様子を間近に見ることができます。
ゆったりと浮いたり沈んだり。もぐもぐ口を動かしながら、サニーレタスやにんじん、ブロッコリーなどの生野菜を食べている姿は愛嬌があってほっこり♪
マナティはゾウの仲間から進化してきたと考えられていて、とても賢い動物なのだそう。ごはんを食べながら、ときどきじっとこちらを観察しているようなしぐさも見られました。
そんなマナティですが、一日の大半は水中で眠っているとのこと。お食事タイムは、マナティが活動している姿を見ることができる貴重な時間なのです。
館内では、生き物と触れあえるさまざまなイベントに参加することができます。
2歳の娘は、コツメカワウソへのエサやりを体験!
キビナゴとイワシとキャットフードを混ぜたごはんを入れた柄杓を、カワウソに差しだします。
今か今かとごはんを待つカワウソ……。身を乗り出してパクリ。動物の大好きな娘も、ニッコリ笑顔に!
新屋島水族館ではほかにも、傘をさすアザラシのパフォーマンスや、イルカへのエサやり体験などを開催。
体験チケットは館内で販売されています。平日と土日祝日で、開催されるイベントの内容や時間帯が異なります。前もって、開催日時を水族館のWEBサイトや館内のイベント案内板などでチェックしておくのがおすすめです。
飼育されている生き物との距離が近いのも、この水族館の魅力です!
大きなウミガメも間近に見ることができます。ここでは、ウミガメへのエサやり体験も行われています。ウミガメたちはとても人懐っこく寄ってきてくれました。
「タッチプール」では、ウニやヒトデ、ナマコなどを直接触ってみることができます。
屋島名物のイイダコにも触れると聞いて、さっそくトライ!
おでんの具としてもおなじみのイイダコ。ですが、トレイの中にいるのは貝だけ。タコらしき姿が見あたりません。
「貝の中に隠れてるんですよ」と、スタッフのお姉さん。
おそるおそる指を入れてみると……ぷにぷにした生ダコっぽい感触が!吸盤でちょっと吸いつかれているような感じもしました。
貝殻の中に入っているなんて、まるでヤドカリみたいですね。
新屋島水族館を管理運営している「屋島水族館株式会社」の親会社、「日プラ株式会社」は、国内外の水族館の大型水槽を製作していることでも知られています。
沖縄の美ら海水族館や、中国の長隆海洋王国に納入した1枚パネルは、世界最大のアクリルパネルとして、ギネス認定を受けているとのこと!
新屋島水族館の館内にも、大小のドーム型水槽や、銭の形をした「ご縁水槽」など、ユニークな水槽が各所に設置されています。
屋外のひょうたん型水槽は、泳ぎ回る金魚を上から眺めることができるのはもちろん、小さな子どもは下から見上げて観察しやすいかたちをしています。
ガチャガチャのカプセル入りの「金魚のごはん」も1つ100円で販売されています。子どもたちは踏み台に乗ってエサをあげて楽しんでいました!
新屋島水族館を訪れたらぜひ観ていただきたいのが、イルカショーです。
私達は、前から2列めの席に着席しました。イルカプールと観覧席の距離も近めで、「最前列と2列めはイルカが跳ねた時に水がかかるかもしれない」とのこと。ドキドキしながらショーのはじまりを待ちました。
イルカショーは平日にも行われていますが、土日祝日は劇仕立てのイルカライブになるとのこと!
ライブが始まると早速現れたのが、世直し侍!
困惑ぎみにツッコミを入れる飼育スタッフとの掛け合いからはじまり、日本刀まで登場!歌って踊って会場を沸かせます。
何でイルカショーに「侍」が出てくるのかよくわからないけれど、何だかすごいものがはじまった……。圧倒されながら見ていた私達。けれど本番はここからでした!
イルカに乗って颯爽と水上を横切る世直し侍!
ジャンプ!高いっ!!
「世直し侍」、イルカとも息ぴったりの飼育員なのです。
ユニークなイルカライブの様子は数々のメディアにも取り上げられ、全国的に注目を集めています。
飛んでくる水しぶきも忘れて見入ってしまったイルカライブ。5歳の息子も「面白かった!また見たい!」と言っていました。
忘れられない思い出になること間違いなしのイベントです。
館内には、ほかにもさまざまな日本や世界の海水・淡水に棲む魚や生き物を見ることができます。
おむつ替え台付きのトイレや授乳室もあり、ベビーカーを借りることもできます。
小さな子どもといっしょに快適に過ごすことができる水族館です。
売店では「世直し侍」や、新屋島水族館公式のゆるキャラ「マナやん」のオリジナルグッズも販売されています。
ゆっくり館内を回ったり、ショーやイベントを観たり体験したりと、見どころいっぱいの新屋島水族館。「まだ見たい!」と粘りすぎて、帰りのシャトルバスに乗り遅れてしまいました……。
駐車場のまわりや水族館までの道沿いには、売店や茶屋もあります。屋島名物イイダコのおでんも食べられますよ!
山の上にある新屋島水族館。高松を訪れた際は、ぜひ遊びに行ってみてください♪
取材・文/ 桐谷きこり
名称 | 新屋島水族館 |
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WEB | https://r.goope.jp/new-yashima-aq |
営業時間 | 9:00~17:00 |
住所 | 香川県高松市屋島東町1785-1 地図を見る |
アクセス | 「ことでん屋島駅」より、ことでんシャトルバス約10分。 |
料金・参加費 | 大人(高校生以上)1,500円 小中学生 700円 幼児(3歳~未就学児) 500円 2歳以下(0歳~2歳)無料 ※有料入館者15名以上の場合は団体料金あり。 ※障がい者無料(障がい者手帳、療育手帳要提示) |
お問合せ | 電話: 087-841-2678 |
駐車場情報・駐車料金 | 屋島山上駐車場(390台)を利用可。普通乗用車300円。最初の20分は無料。 |