ストライダーの経験はあるけれど、自転車にはまだ乗れないわが家の子どもたち。そもそも「ペダルを漕ぐ」感覚がいまいち掴めないようで、いずれ時間を作って教えなければと思っていました。
けれど、練習できる場所まで自転車と子ども達を移動させなければならない時点で車のないわが家にはだいぶハードルが高く、結局すべてが先延ばしに…!
そんな折、先輩ママから「駒沢オリンピック公園がいいよ」と教えてもらったのです。
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東京都世田谷区と目黒区にまたがる広大な敷地を誇る“駒沢公園”こと「駒沢オリンピック公園総合運動場」は、1964年の東京オリンピックで第2会場としてレスリングやバレーボールが行われたことで有名です。
現在では豊かな自然と様々な体育施設が調和した運動公園として親しまれており、子連れにとっては夏の「ジャブジャブ池」や園内3か所の児童公園が人気。
わが家としては正直あまり利用したことがなかったのですが、この場所で部活や趣味、健康づくりに汗を流す様々な人々を眺めていると、総合運動場としての懐の深さをひしひしと感じるのでした。
公園周辺や公園内にはリモートワークが捗りそうなカフェや、がっつり飯で腹ごしらえができる売店なども充実しており、この場所で1日をすごせるだけの環境が整っています。
そんな駒沢公園に、なんと子ども向けの自転車レンタルサービスおよび専用コースまで用意されているというのだから驚きです。
「駒沢公園西口」を入って5分ほど歩いた先に、その場所が見えてきました。
ここには3歳程度までの幼児を対象とした自転車練習場「チリリン広場」と、4〜6歳の未就学児がコース上で自転車を練習できる「チリリンコース」、さらに親子や友達同士で楽しめるペアペアという四輪自転車専用の「ファミリーコース」があり、驚きの充実ぶりです。
利用時の注意点はいくつかありますが、ほぼ手ぶらでフラッと行って問題なしの手軽さが本当にありがたい!
自転車貸出利用料は以下の通りです。
・チリリンコース(4〜6歳未就学児/土日祝のみ):100円/1時間
・チリリン広場(3歳程度/月曜定休[祝日にあたる場合は翌日定休]):100円/1時間
・ファミリーコース(日曜のみ):210円/2周
営業時間は9時〜16時半で、貸出受付は16時までとのこと。
ただし、今回利用したい「チリリンコース」の自転車貸出は土日祝のみ、「ファミリーコース」は日曜のみの貸出となるため、その点は注意が必要です。
3歳までの小さな子を対象にした「チリリン広場」であれば定休日以外は利用できるそうなので、対象年齢のお子さんであれば平日は広場一択になりそうですね。
自転車用コースは堀などで囲われておらず、保護者はコースの途中からでも出入りできるため、子どもたちを見守りやすいですよ。
さっそく「チリリンコース」を利用してみることにしました。まずは「ファミリーセンター」のペアペア車庫内にある券売機で自転車貸出用のチケットを購入します。
その後、通路をはさんだ向かい側の「自転車貸出受付」の列に並び、案内にしたがって順次借りたい自転車を選びます。
取り扱われている自転車の車種とサイズ、適正身長範囲はこちら。
エコキッズ
14インチ(補助輪あり・なし):身長93〜106cm
16インチ(補助輪あり・なし):身長100〜113cm
18インチ(補助輪なし):身長105~118cm
最後に係の方にサイズ等の安全確認をしてもらい、貸し出しとなります(危険防止のため希望のサイズに乗れない場合もあるそうです)。
わが家は兄に16インチ、妹に14インチ、どちらも「補助輪あり」の自転車を借りました。兄の身長的には18インチでもよかったのですが、それはもう少し慣れてきてからにします。
なお車庫内の混雑を避けるため、現在は1組〜2組ずつの案内になるとのこと。そのため、サドルの高さ調整などは建物の外に出てから行います。
ここから1時間、どのくらいペダルを漕げるようになるのでしょうか。
「チリリンコース」のエリアのあちらこちらには、事故なく安全に楽しめるように様々な注意書きが掲示されていました。以下に目ぼしいものを紹介します。もし他にも気になることがあれば、予め問い合わせておくと良さそうです。
・小学生の利用不可。
・18インチまでの自転車は持ち込み可。ただし三輪車、ストライダー、キックボード、手押し棒付きおよび変速機付自転車等の持ち込み不可。
・貸出自転車はヘルメットの持参を推奨。
・自転車の交換は1回のみ。
・自転車の他の方への貸出はNG。
・現在延長利用なし。延長を希望の場合は再度チケットを購入。
・定休日以外でも、荒天後のコース整備等のために貸出を中止する場合あり。
18インチまでなら自転車の持ち込みもOKとのことで、実際「マイ自転車」で快走するこなれたキッズたちの姿も!
細かなルールはありますが、管理しているスタッフのみなさんがとっても気さくな方ばかりで、わからないことがあっても気軽に声をかけてくれました。おかげでこの日は家族みんなほっこりとした気持ちで安心して過ごすことができました。
チリリンコースは一周約320メートル、幅員平均5.0メートル、専用コース左回り一方通行(平面・小坂路・三叉路等あり)となります。適度な傾斜やカーブ、分岐して合流するポイントなどがいい具合に配されているので、子どもたちは自分の得手不得手を自覚しながら飽きずに何度もチャレンジできました。
親がコース内に入って補助することも可能なので、自転車を支えてあげたり坂道で押してあげたりと、初めのうちは付きっきりでサポートしました。
コース内は木立の中で適度な日陰になっており、周辺やコース中央にはベンチやテーブルもあるので、さっとコースアウトしてすぐに休憩もできます。
にもかかわらず熱中しすぎたわが家の子どもたちは、途中で水分を摂りつつ、1時間ノンストップで乗り続けました。
この日は珍しくパパも一緒だったので、「ファミリーコース」を二周できる四輪自転車「ペアペア」にもトライしました。
大人サイズの自転車が2台並び、その間と前方にベルト付きの子乗せ座席がひとつずつ、さらに前方に二人がけのベンチもついたこちらの自転車は、最高6名(大人2名/子供4名)まで乗車可能です。
どこに誰が座るかでわいわい話していると、スタッフの方が「2周目に入るときに座席を移動してもいいよ」と声をかけてくれました。そこで、1周目は子乗せ座席に一人ずつ、2周目は前方のベンチに子ども達を並べて座らせることにしました。
「チリリンコース」の外周をなぞりつつ、途中スケートボードやBMXが練習できる「ストリートスポーツ広場」の横を通るコースなので、景色にも変化があって楽しめます。
みんなでおしゃべりしながら(親は時々息を切らしながら)あっという間の楽しいひとときでした。
気がついたらもう西日の差す時間に。たくさん遊んで満足した子どもたちと一緒に、園内の売店で休憩しました。
一般的な市販のアイスのほかサーティワンのカップアイスやソフトクリームもあり、スイーツ大充実!焼きそばやパンなどお腹にたまるものもありました。
公園内にいくつかある売店の中には、ラーメンを扱う店舗もあるそう。寒くなってきたら、そちらに足を伸ばすのもよさそうです。
帰ってからも「自転車楽しい」「もう乗れそうな気がしてきた!」とやる気スイッチオンの子どもたち。暑すぎてあまり外遊びができなかった今年の夏を取り戻すためにも、この秋はたくさん連れて行ってあげたいなと思います。
(取材・文/古賀ゆに)
名称 | 駒沢オリンピック公園チリリンコース |
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WEB | https://www.tokyo-park.or.jp/park/format/index040.html |
住所 | 東京都世田谷区駒沢公園1-1 地図を見る |
アクセス | 【電車】 東急田園都市線 駒沢大学駅下車・徒歩約15分~25分 ※園内へ複数の入口あり(館内見取り図参照) https://www.tef.or.jp/kopgp/map.html 【バス】 東急バス「渋11」系統 駒沢公園東口または東京医療センター前下車・徒歩1分 東急バス「渋82」系統 駒沢公園西口下車・徒歩約1分 |
料金・参加費 | 自転車貸出利用料 <幼児用練習自転車> ・チリリンコース(4〜6歳未就学児/土日祝のみ):100円/1時間 ・チリリン広場(3歳程度/月曜定休[祝日にあたる場合は翌日定休]):100円/1時間 <ペアペア(四輪自転車)> ・ファミリーコース(日曜のみ):210円/2周 |
お問合せ | 電話:03-3421-6431(公園管理所) |
関連情報 | 駐輪場:あり(チリリンコース脇にも駐輪スペースあり) |
駐車場情報・駐車料金 | あり |