
今回は東京都台東区上野公園内にあります「したまちミュージアム」をご紹介します。
「したまちミュージアム」という名前に聞き覚えがない方は「下町風俗資料館」という名前に馴染みはないでしょうか?
昭和55年に台東区を中心とした下町地域の伝統や文化を後世に伝えるために建てられ長らく愛されてきたのですが、昨年(2025年)の3月に2年間の改修期間を経て館名も新たにリニューアルオープンしたのです。

観光名所である上野公園の不忍池のほとりにあります。
目次
1階展示室では昭和30年代の台東区坂本(現・根岸3丁目)の街並みが実物大で再現されています。
この地域は関東大震災や東京大空襲などの被害から免れ、下町の街並みや建物が多く残っていたそうです。

実在した提灯屋さん。
この提灯屋さんは江戸時代末期から台東区坂本で(現・根岸三丁目)店を開いていたそう。
展示というよりそこに生活があるような空間が広がっています。

初めて見る風景に興味津々の娘。
細い路地、木造の家屋、当時の生活道具…。初めて見る景色に娘は少しきょろきょろ。
しかし、ちゃぶ台や黒電話、共同水道等を見つけると「これなに?」「どうやって使うの?」と一気にスイッチが入った様子でした。そして「何に使うんだろうね?」とコミュニケーションを取りながら一緒に考える時間がとても有意義でした。
靴を脱いで実際に建物内部に入り、展示してある生活道具を手に取ってみることもできます。

本物の家のように感じられるリアルさ

丁寧に取り扱うように注意して体感しました。
今や見かけることが無くなった黒電話の感触や重さといったリアルな使用感を体験できるのも貴重ですよね!

昭和30年代当時の台所はこんな雰囲気。
効率を求め進化したキッチンに比べ、昔の台所は部屋の隅にシンプルでとてもコンパクトに存在しています。家族との距離を近く感じながら、手間をかけてご飯を作る光景が想像できました。便利さが増した今だからこそ、暮らしに向き合う時間の価値を改めて考えさせられます。
さらには大型スクリーンもあり、当時のメインストリートである金杉通りが再現された映像が流れていました。

金杉通りを再現した映像
都電や車が通ったり、人が行き来していたり、行商人が通ったり、野良猫が通ったりと臨場感溢れる映像。
展示だけでも十分伝わりますが、当時の空気感や温度まで伝わって来るようで何分見ていても飽きませんでした。
2階に足を踏み入れるとまずこちらの導入展示が出迎えてくれます。

当時の生活道具がずらりと並ぶ様子は圧巻!
中央には家族団欒といえばのちゃぶ台があり、その周りを囲むように生活道具が並んでいます。ステージの上では「衣」「食」「住」「商」「職」に分類され、展示されています。
物珍しい道具が多く「これ何だろう?」と疑問に思っても大丈夫!それぞれの名前が確認でき3階では検索端末で調べて解説を読むこともできます。

初めて見る道具の使い方を想像してみるのも楽しいです♪
さらに2階には常設展示があり台東区を中心にした下町地域の文化や出来事について展示されています。

字が読めない娘は写真や模型から伝わることを感じとっていました。
展示スペース中央は季節や年中行事やテーマに沿った収蔵資料の展示を紹介しています。
私たちが行った時は寒い時期だったので「冬の味方 寒さをしのぐ道具」が展示されていました。

3階には企画展示室と下町情報コーナーが設けられています。
企画展示室では年3回、およそ4ヶ月ごとに展示替えが行われるそうです。私たちが行った時は「したまちの乗り物 路面電車の思い出」が開催されていました。

昭和30年代の下町を中心とした交通や乗り物についての展示
下町情報コーナーはテーブルやベンチもありちょっとした休憩にも便利です。

不忍池が一望できる開放感のある眺めです。
大きな窓いっぱいに広がる不忍池の景色は子どもも思わず足を止めるほどでした。
他に1階2階の展示を見て興味を持った資料をタッチパネル操作で検索できる「したまち資料検索」とけん玉やメンコ、お手玉などの玩具や風呂敷やそろばん等の生活道具が体験できる「昔の道具体験」コーナーがあります。


娘が興味を持ったすりこ木トンボ。私も使い方が分からず説明書を見ながら苦戦していたらちょうど通りかかったスタッフがやり方のコツを優しくレクチャーしてくれました。言われた通りにやると簡単に出来て娘の方は大喜びでどハマりしてました!
昔のおもちゃは今のおもちゃと違ってシンプル。だからこそ奥深い楽しさが詰まっていますね。今なかなか触れ合える機会がないので貴重な体験でした。
したまちミュージアムの魅力は、なんといっても展示が暮らしに近いこと。
特別な知識がなくても、「これは何に使うんだろう?」と想像するだけで楽しめます。
子どもにとっては初めて見るものばかり。
一方で私たち大人や祖父母にとっては、「懐かしいね」と微笑ましいもの達です。
同じ場所を訪れたのに、感じ方が違うからこそ会話が生まれます。
したまちミュージアムは、三世代で訪れても盛り上がる場所だと感じました。
展示スペースは決して広すぎず、ゆっくり見ても1時間ほど。
小さな子どもと一緒でも疲れにくいのも嬉しいポイントです。
授乳室があったりトイレにはおむつ替え台もありました。
リニューアルの際に全館バリアフリー対応となりベビーカーでも回りやすいです。
もし余裕があったらエレベーターではなく階段で回ってみてください。

階段にも小ネタな展示があって見逃せませんよ♪
上野公園内にあるしたまちミュージアム。博物館や動物園と一緒に楽しめる立地。文化に触れるおでかけとして、気軽に予定に組み込めるのも魅力なスポットです!(取材・文/北川まな)
| 名称 | 台東区立したまちミュージアム |
|---|---|
| WEB | https://www.taitogeibun.net/shitamachi/ |
| 営業時間 | 9:30~16:30 (入館は16:00まで) |
| 定休日 | 月曜日(祝休日と重なる場合は翌平日) 12月29日から1月3日 特別整理期間等 |
| 住所 | 〒110-0007 台東区上野公園2番1号 地図を見る |
| アクセス | JR上野駅(不忍口)徒歩5分 京成上野駅徒歩3分 東京メトロ千代田線湯島駅徒歩5分 銀座線、日比谷線上野駅徒歩5分 銀座線上野広小路駅徒歩5分 都営大江戸線上野御徒町駅徒歩5分 東西めぐりん水上音楽堂下車徒歩2分 東西めぐりん京成上野駅下車徒歩2分 |
| 料金・参加費 | 一般 300円(200円) 小・中・高校生 100円(50円) ※( )内は、20人以上の団体料金 ※身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、特定疾患医療受給者証提示者及びその介護者は無料 |
| お問合せ | 電話:03-5846-8426
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