こんにちは! 旬八青果店バイヤーの松根です。
平成最後の夏は皆さんどのように過ごされましたか? 少しずつ暑さが和らぎ、食欲の秋が近づいてきましたね。
今回は、これからの季節に素材の味を楽しみたい「かぼちゃ」の魅力をご紹介します!
◆かぼちゃは採れたてじゃないほうが美味しい?
野菜は採れたてがおいしい!と言われることが多いですが、かぼちゃは完熟したものを収穫後、風通しの良い場所で1カ月乾燥させて(追熟と呼ばれます)出荷されます。
追熟することででんぷんが糖化して甘みが増すため、収穫の旬と食べごろの旬が異なるのです。
ちなみに秋〜冬にかけて食卓に並ぶかぼちゃは、関東では今の時期に収穫されています。
また、収穫の時期は沖縄から北海道に向けて産地リレーします。かぼちゃを選ぶ際、産地も少し意識してみてください。
◆知っているようで知らないかぼちゃの豆知識
■おいしいかぼちゃの見分け方
ヘタがしっかり枯れているかが重要です。
最近ではカットされたかぼちゃを目にすることが多いですが、ヘタがカットされているかぼちゃについては、種がふっくらしていて黄色の色味が濃いものがオススメです。
■保存方法
カットされたかぼちゃの場合は、種とワタを取ってサランラップなどでくるみ、野菜室で保管します。1玉まるごとの場合は常温で保存できます。
■かぼちゃの種類と品種
かぼちゃの品種はたくさんありますが、実は大きく3つに分かれていることをご存じでしょうか?
1. 西洋カボチャ
スーパーなどでも販売されている一般的なホクホク系のかぼちゃです。私たちが普段目にしたり口にしたりすることが多いかぼちゃです。品種では、えびすかぼちゃ、みやこかぼちゃなどがあります。
2. 日本カボチャ
粘質があり煮崩れしない品種です。かぼちゃ自体の味がやさしいので、だしなどの味が入りやすいことが特徴です。代表的な品種だと菊カボチャ。南アメリカ生まれのバターナッツカボチャも日本カボチャに分類されます。
3. ペポカボチャ
あまり聞かない名前ですが、実は食べたことがある方も多いかぼちゃです。収穫後、貯蔵せずすぐに食べられます。品種ではプッチーニ、そうめんかぼちゃがこちらに属します。他には、ハロウィンのランタンで使われるかぼちゃなど園芸用のかぼちゃ、さらに実は、第1回で紹介したズッキーニもかぼちゃの仲間でこちらに属するのです!
◆かぼちゃのオススメの食べ方
食べごろのかぼちゃであれば、シンプルにオーブン焼きがオススメです!
バターと相性がいいので、薄切りにしてフライパンでバター焼きにしても美味しいですよ。
「坊ちゃんかぼちゃ」と言われる小さいかぼちゃは、大きさを活かしてこのままの調理もオススメ!
上部を切って種を取り、バターを入れて電子レンジで加熱するだけでも美味しく食べられます。
ホクホク系の西洋カボチャは、オーブン焼き、煮物やあんかけなど幅広く使うことができます。寒くなってきたらポタージュにしても。
煮物で使うときは、面取りすると煮崩れしにくくなります。
かぼちゃの煮物を作りすぎてしまったら、荒く潰してかぼちゃコロッケや、マヨネーズやキャベツを加えてかぼちゃサラダにリメイクするのもオススメです。
■かぼちゃのいとこ煮
かぼちゃの煮物の代表のいとこ煮ですが、別々にゆでたかぼちゃと小豆を、お醤油や砂糖と煮た煮物です。
名前の由来は諸説ありますが、別々にゆでる=おいおいゆでる、甥と甥同士で「いとこ煮」と呼ばれるようになったとも言われています。
甘じょっぱい味付けでおかずの1品にはもちろん、白玉をいれておやつにもピッタリです。
昔の日本では冬場に栄養があるものを収穫することが難しかったので、夏〜秋に収穫して寒い季節に食べられる野菜がかぼちゃだったことから、大切な食べ物としてさまざまなシーンで食べられる野菜になったのではないかと言われています。
いかがでしたか?
暑さが和らぎ、さっぱりとした果菜類から、素材そのままの味やオーブン焼きが食べたくなるこれからの季節に、かぼちゃはオススメの野菜です!
旬な時期に様々な食べ方で楽しんでくださいね♪
※本記事で紹介した青果は仕入状況や店舗により取り扱いがない場合もございます。
■今回の執筆者
松根 拓乃(株式会社アグリゲート 仕入・卸事業部 バイヤー)
鯉淵学園農業栄養専門学校卒。鯉淵学園では、農作物の知識、栽培方法等、農業、農産物について学ぶ。現在は株式会社アグリゲート 仕入・卸事業部で青果知識・商品知識に長けた生産者と消費者を繋ぐバイヤーとして日々仕入れを行う。以前は、販売事業部にてデリカ・飲食グループのメニュー開発も担当。
旬八青果店
「新鮮・おいしい・適正価格」旬にこだわる八百屋です。旬八青果店では、新鮮でおいしいお値打ち価格の青果を目利きし、販売しています。農家の方々が一生懸命育てたおいしい青果を、おいしい状態で都市の食卓にお届けしたい。全国各地を飛び回り、市場にも足を運び、目利きして仕入れています。 モノがあふれるこの時代だからこそ「旬の食材はなんなのか」「どんな人がどんな想いで作っているのか」「おすすめの食べ方はなんなのか」そんな会話で食をもっと豊かにしたい。旬八青果店は、そんな想いから生まれた八百屋です。 ホームページ http://shunpachi.jp/
記事提供:家men
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