今日ご紹介したい本は、「きんぎょびじゅつかん」。
(写真/松沢陽士 文/高岡昌江 ほるぷ出版)
誰でも知っている金魚。でも、みなさんは金魚のことをどこまで知っていますか?
この本は、海にも川にもいない金魚ってどうして作られたのか、から始まり、金魚の魅力や見方、楽しみ方についてとことん教えてくれます。
と言っても、堅苦しい本ではありません。
小さな子なら、ページをめくってさまざまな色の楽しさや金魚の顔の面白さを楽しむだけでもいいでしょう。眺めるほどに、その美しさに驚かされます。
金魚といえば、赤が思い浮かぶけれど、その赤も、様々ですし、形も顔も大きさもそれはそれは多種多様。
ちょっと大きな子で、「とことん追求したいタイプ」の子には、図鑑のようにじっくり読んで納得できるような作りにもなっています。
親の金魚から卵が生まれて大人になるまで、どんなふうに変化していくのか。
金魚を育てる水族館ではどのような管理をしているのか。
中国で生み出された金魚はいつごろ日本に来たのか。
そんな金魚の歴史にまで触れていて、わずか32ページの絵本ですが内容はとても濃いんです。
著者は高岡昌江さん。
以前ココフルで
発見力が生まれる動物図鑑「どうぶつのかお ならべてみた!」
をご紹介しました。
https://www.cocoful.jp/wp/column/culture/entry_12276.html
その時も、ユニークで手軽に手に取りやすい絵本である一方で、ごまかしのないその緻密な情報量に、圧倒されました。その楽しさをこの本でも味わうことができますよ。
「金魚は知っているけれど、詳しく知らない」という人も、「金魚が大好き!」という人も、ぜひ一度手に取って読んでみて。
美しくて、多様で、かわいらしい金魚の魅力に取りつかれてしまうかも。金魚に興味をもったら、実際に金魚を観に行ってみてくださいね。
この本で、協力をしているアクアマリンふくしまでは、たくさんの金魚を見やすいように展示していますよ。