こんにちは!旬八青果店バイヤーの松根です。
寒さも和らぎ、春らしくなり店頭のお野菜もすっかり夏を迎える準備をはじめました。
さて、春の野菜と聞くと山菜や前回ご紹介した菜の花を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?
春野菜と合わせてこの時期におすすめなのが、実はトマト!
特に、フルーツトマトが年間を通して一番おいしくなると言われている時期なんです。
なぜ春?と疑問に思うかもしれませんが、トマトは南米生まれ。諸説ありますが、湿度が比較的低くて朝晩の寒暖差がある春の気候が一番南米に近いと言われています。
また、トマトは暑さや乾燥には強いものの、日本の夏の高い湿度によって体力を奪われたり、その暑さに耐えるためせっかく光合成で作り出した栄養を使ってしまいます。
そうした要因から、湿度が低く、昼間にしっかり日差しを浴びる春はフルーツトマトが美味しくなりやすいと言われています。
◆ 春のフルーツトマトが美味しい!そもそも「フルーツトマト」って?
さて、フルーツトマトってそもそもどういうトマト?
甘味が強いものは全部フルーツトマト?と思われる方も多いのではないでしょうか。
「そういう品種なんですか?」と聞かれることも多いのですが、フルーツトマトという品種があるとか、すごく甘いトマト(例えば糖度○度以上)が全部フルーツトマトというわけでもないのです。
実は明確な定義がないのがフルーツトマト。一般的に、通常大きく育つ「大玉トマト」の味が凝縮して育つように栽培された物が、フルーツトマトと呼ばれ流通されています。
ここ最近は、いろんな品種のフルーツトマトが各産地から沢山出回っております。糖度基準を設けている物もたくさんあるので、ぜひ意識してみてください。
◆ 選ぶ時のポイントは?
実はフルーツトマトは小さい物がおすすめ。
フルーツトマトはそもそも大きくなる物を凝縮して育てるトマト。そのため小さい方が、しっかりおいしさが凝縮している可能性が高いと言われています。
また、美味しいトマトの指標としてよく言われる、写真のようにお尻に「星」と呼ばれる白い線が出ているもの。これは水をしっかり絞って育てたトマトに多く見られます。
それ以外にも、果実がギュッとしまっているもの(その場合、皮が硬いこともありますが、水が絞れている証拠なので皮の厚さが気にならない方にはおすすめ!)、ヘタの部分から甘い香りのするものもおすすめです。
◆ 塩をプラスしてそのまま食べるのが一番◎
フルーツトマトは旨味・甘味がしっかりしているので、なんと言ってもまずはそのままで!
また、トマトは野菜の中でも群を抜いて旨味成分が多いと言われているお野菜。トマトの旨味成分の多くはグルタミン酸と言われていますが、これは塩をプラスすることでグッと引き立ちます。
ですので、塩をプラスしてさっと炒めてパスタに和えたり、魚介やお肉を合わせる事で旨味の相乗効果も。
そのほかに、コンソメスープに入れたり、小さくカットもしくはスライスしてピザソースの代わりに使っても◎
夏野菜のイメージが強いトマトですが、特にフルーツトマトは春が美味しい季節。
旨味たっぷりなので、ぜひいろんなお料理に使ってみてください!
■今回の執筆者
松根 拓乃(株式会社アグリゲート 仕入・卸事業部 バイヤー)
鯉淵学園農業栄養専門学校卒。鯉淵学園では、農作物の知識、栽培方法等、農業、農産物について学ぶ。現在は株式会社アグリゲート 仕入・卸事業部で青果知識・商品知識に長けた生産者と消費者を繋ぐバイヤーとして日々仕入れを行う。以前は、販売事業部にてデリカ・飲食グループのメニュー開発も担当。
「新鮮・おいしい・適正価格」旬にこだわる八百屋です。旬八青果店では、新鮮でおいしいお値打ち価格の青果を目利きし、販売しています。農家の方々が一生懸命育てたおいしい青果を、おいしい状態で都市の食卓にお届けしたい。全国各地を飛び回り、市場にも足を運び、目利きして仕入れています。 モノがあふれるこの時代だからこそ「旬の食材はなんなのか」「どんな人がどんな想いで作っているのか」「おすすめの食べ方はなんなのか」そんな会話で食をもっと豊かにしたい。旬八青果店は、そんな想いから生まれた八百屋です。 ホームページ
記事提供:家men
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