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【世界の子育て】インドネシアの親子風景

2014.03.28

ベビーカーはあまり見かけない

インドネシアに行ってきました。
ジャカルタ1泊
→電車で3時間かけてチルボンという地方都市で2泊
→ジョグジャカルタ3泊
バリ島1泊でした。
今回の旅行の目的は、インドネシアで日本語教師をしている娘に会いに行くためでしたが、せっかくなので子連れママにも注目してみました。
インドネシアではベビーカーはあまり見ません。見たのはリゾート地バリ島と、ジャカルタの超セレブなブランドもはいっているショッピングモール、プラザ・スナヤンくらい。
どこに行くにもアンコタ(市内路線バス)、ベチャ(自転車タクシー)、バイクを多用するので、必要ないのでしょう。

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▲ジョグジャカルタのベチャ(自転車タクシー)10円単位で、行き先と値段は交渉次第。二人乗り。

育休制度がなくても両立できるわけ

ジャカルタから特急3時間のところにある地方都市チルボンでは、インバダ外国語大学の日本語学科の先生とお話をするチャンスがありました。

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▲チトラ先生(左)と筆者

チトラ先生は、10ヶ月の赤ちゃんがいます。名前はソフィーちゃん。
チトラ先生は、毎日8:00~16:00まで学校に勤務して、日本語を教えています。
その間ソフィーちゃんは、お手伝いさんに見てもらっています。
インドネシアは日本ほど育休制度があるわけではないのに、子育てと仕事を両立する女性が多いそうです。それは、お手伝いさん制度が根付いているからのようです。
制度はあっても、まだまだ女性にしわ寄せがくる日本と、少し事情が違うようです。チトラ先生は、2ヶ月の産休で職場に復帰したそうです。
でもお手伝いさんが体調を崩したり、休暇をとったりして、赤ちゃんを見る人がいないときはどうするのでしょう?
そんなときは、職場や学校に連れてきちゃうそうです。日本とちがいますね。

娘の話によれば、事務所のようなところでスタッフの赤ちゃんか子どもがうろついていることは珍しくなく
学校の教室に小さな子どもがいたこともあるそうです。
既婚の学生が連れてきていたり、同僚の先生が、小さい子どもを連れて授業に入っていったこともあるそうです。
インドネシア人は子ども慣れしていて、 親が見ていなくても近くの人が上手に面倒を見るそうです。
女性も男性も、抱きあげたりキスをしたりお話をしたり、自然にこなすとか。
電車の中で、赤ちゃんが泣いただけで舌打ちされるようなどこかの国とは、やはりちょっと違うようですね。なぜ、そんな風に違うのでしょうか?ふだんから周りに赤ちゃんがいない環境に、私たち日本人は慣れすぎているのかもしれませんね。

今ソフィーちゃんは離乳食真っ最中。食べているのは、おかゆ、バナナ、パパイヤ、ベビーオレンジなど。チトラ先生は、ソフィーちゃんには自信と勇気をもっていろいろなことにチャレンジする大人になってほしいなと考えているそうです。そのあたりは、いずこも母の気持ちは同じようです。

抱っこひもがやはり主流?

その後、インドネシアでたくさんの乳幼児とママを見かけましたので、ショットをいくつか。

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▲1枚の布をくるりとまいて体にうまく密着させて抱っこをしているママ。

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▲抱っこをしていたと思ったら、よいしょと一瞬でおんぶにした達人技を目撃しました!いや、ホントですってば。

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▲厚手の布でできており、すっぽりと赤ちゃんを包み込んでいます。

インバダ外国語大学に通う先生は、昔は一枚布を使っていたけれど、今はこういうタイプを使っていますと教えてくれました。とはいえ街中では一枚布派が結構見受けられました。

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▲街中では、バイクの二人乗りのあいだや、前に子どもを載せて走る風景が当たり前。

一度、抱っこひもで抱っこして左手で抱え、右手だけの片手運転をしているママを見ました。危ないですね。

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▲むしろ、安全なのか!?

多くはバイクの一番前に立たせたり、ママとパパとの間でガッチリ挟んで乗っていました。結構なスピードを出しているので、見ていてヒヤヒヤします。

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▲ バリ島の土産物屋の看板娘。

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▲ジョグジャカルタの子どもたち。

子どもたちはどの子も天真爛漫で、愛想がよく、目が大きくてとてもかわいらしい。写真を向けるとパっと寄ってきました。

今回インドネシアに行ったのは、娘が住んでいるからということは、先ほど書きました。
娘は大学院を出たあと海外青年協力隊に応募し、日本語教育を教えるためにインドネシアにわたりました。派遣期間は2年です。
娘は、小さいときには人見知りが激しく、私から片時も離れず、公園に行っても常に私から1m以内にじっとしているような子でした。
いじめられたり、進学や就職がうまくいかなかったり、しょっちゅう矢折れ刀つき、ゲッツンバッタンしていましたから、今回1年2ヶ月ぶりに娘に会って、そのたくましく、現地に溶け込んで地域の人と交流していた様子はうれしいやらまぶしいやら、びっくりするやら。
やっと長い子育ても一段落したような気持ちです。(まだですけど)。
子育ては辛い時期もありますが、思いもかけないようなプレゼントをもらえることもあります。

坂道、近道、回り道、迷い道。

人によってその道は違いますが、時々ご褒美のように咲いている道端の可憐な花に勇気づけられて、また一歩、その道を進むことができるように思います。

今大変な思いをしている方もいると思いますが、一歩一歩子どもの成長を楽しみながら、信じながら、子育ての道を進んでいってくださいね。                        (宗像陽子)

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