人生100年時代と言われるこれからの時代ですが、平均寿命と健康寿命のギャップは依然として大きいのが実情です。長生きであっても寝たきりでは幸せとは言えませんね。
最新の研究から、腸の健康が注目を集めています。
2019年3月19日、東京KITTEにて、腸内フローラ研究の第一人者である慶應義塾大学薬学部 教授 長谷耕二先生を招いての『人生百年時代を腸から「食物繊維とビフィズス菌」腸研究セミナー』が行われました。
◆ビフィズス菌+食物繊維が、腸にとって最強の組み合わせ
まず、長谷耕二先生が登壇し、腸内細菌と健康について、レクチャーしました。
▲長谷耕二教授
我々の身体は50~60憶個の細胞でできていますが、腸内細菌はそれより多く、100兆個も体内にあるそうです。その一つ一つが遺伝子を持っており、我々は22000個の遺伝子を持ち、細菌ゲノム全体では800万個の遺伝子があるそうです。
現在、様々な研究から、細菌には病原菌だけではなく、病気の発生を抑制したり、体質を改善したりする良い細菌がいることもわかっています。その一方で、偏った食生活をしていたり、加齢などにより、腸内のバランスが崩れると全身の疾患の要因ともなってしまいます。
▲腸内細菌は、さまざまな良い働きをしていることがわかってきた
できれば食品で腸の環境改善をすることが望ましく、乳酸菌やビフィズス菌などの生きた微生物(プロバイオティクス)と、大腸の細菌の栄養源となるフラクトオリゴ糖や、イヌリン、ペクチンといった食品成分 (プレバイオティクス)を合わせたシンバイオティクスに注目が集まっています。シンバイオティクスは、生きた微生物と食品成分の合剤によって、微生物叢を改善します。体脂肪率の抑制、敗血症合併症の予防、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)の改善などに効能があるそうです。
▲それぞれ違う働きで、健康に作用する
シンバイオティックスによって腸管環境を整えることで、健康増進につながる可能性が示されているということです。
◆食物繊維界のグローバルスタンダードはイヌリン
次にDKSHジャパン株式会社の辰巳泰久氏が登壇し、食物繊維イヌリンについてレクチャーしました。DKSHジャパン株式会社は、水溶性食物繊維市場におけるシェアNO.1である食物繊維イヌリンの輸入のパイオニアです。
▲辰巳泰久氏
イヌリンというのは、私たちにとって聞きなれない言葉ですが、様々な植物に存在している食物繊維です。ごぼう、玉ねぎ、バナナ、小麦、ニンニクといったもの、特に西洋野菜のチコリ根に多く含まれています。食物繊維界の中ではグローバルスタンダードで、100%腸内細菌に発酵されます。
海外ではメジャーなイヌリンは、育児粉乳やベビーフード、パン、焼き菓子、シリアル、ドリンク、乳製品・チーズなど多数の食品に使われています。より安全安心を求められる育児粉乳にも多くの国で使われています。赤ちゃんの時代に腸内環境を整えることが重要だと考えられているからです。
◆菌だけで選ばない。新BifiXヨーグルト
こういった研究や市場調査を踏まえ、江崎グリコ株式会社でも検証を続け、ヨーグルト全品をリニューアルし、3月25日より新しく販売します。
▲ズラリと新商品が勢ぞろい
新しいヨーグルトは、生きて届き、お腹で増えるビフィズス菌BifiX(R)とビフィズス菌を働かせる食物繊維であるイヌリンを配合しています。
臨床試験でも、ビフィズス菌BifiX とイヌリンを組み合わせることは、より多くの人の腸内菌叢を改善する手段になりえることが明らかになりました。
ほんのり甘い「加糖タイプ」、滑らかな食管が特徴の「プレーン(砂糖不使用)タイプ」酸味とフルーツのみずみずしさがさわやかな「フルーツタイプ」、すっきりした味わいの「ドリンクタイプ」がラインアップ。
▲ビフィズス菌とチコリ根で腸内環境はバッチリ!
人生100年時代と言われていますが、それも健康であればこそ。
医療や介護に頼らず、日ごろから腸内バランスに気を付け、健康寿命を延ばして幸せな人生を送りたいものですね!
<セミナー概要>
■会名 人生100年時代を腸から「食物繊維とビフィズス菌」腸研究セミナー
■主催 江崎グリコ株式会社
■日時 2019年3月19日(火)
■会場 KITTE 4F カンファレンスルーム
■内容 腸内細菌叢と健康~食物繊維とビフィズス菌シンバイオティクスの可能性~
食物繊維「イヌリン」の特徴と最新食物繊維市場動向
ビフィズス菌BifiX(R)の特徴と最新研究結果