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台風19号(2019年)襲撃!避難を通じて感じたこと

2019.10.29

台風15号で被災した千葉県が復興しきれないまま台風19号、20号が日本を直撃し、関東・甲信・東北地方を中心に甚大な被害をもたらしました。これらの災害がたまたま起こったことではなく、地球温暖化によるものであるとすれば、これからも起こることは容易に予想されます。

群馬県在住のライター小川は、今回まさかの避難所へ避難することに。年長の5歳児と、年少の3歳児を連れての避難所経験と、今後について思うことをレポートします。

◆想像を絶する大雨により避難を決断

台風19号の前日から、私は子どもたちと県内にある実家に滞在していました。窓を養生テープで補強し、割れてもガラスが飛び散らないよう備えていたのですが……。台風19号で深刻だったのは、強風よりも大雨でした。

私の実家の前には道路を挟んで横瀬川が流れています。水位が低く普段は氾濫など想像もできませんが、台風19号の際は上陸する何時間も前から「このままでは溢れてしまうのでは?」と恐くなるほど増水。実家の庭には上方の土地から土手の通路を伝って、砂利の大半が流されてしまったり庭の一部が崩れたりするほど大量の水がどんどん流れ込んできます。

▲台風が去ったあとの横瀬川。普段は写真の半分くらいの水位です。台風19号の時は氾濫の危機を感じるほど水位が上昇し、ゴロゴロと大きな石が流れる音が聞こえてきました。

 

 


土手の通路を通じて勢いよく
庭に雨水が流れ込み、敷き詰め
られていた砂利がほとんど流さ
れてしまいました。

近所の方からは
「自宅が浸水したから避難する」
という連絡が入りました。幸い私の実家は浸水しませんでしたが、関東に上陸する時間帯には被害がさらに深刻化するのではないかと危険を感じ「避難するなら雨がさらに強くなる前、明るいうちに」と考え、私たちも避難所へ行くことにしました。

◆子どもを連れて避難することの大変さを実感

避難所で1番心配だったのは「周りの方々に迷惑をかけずに過ごせるか」と「子どもたちの食料が足りるか」です。

荷物は多くなりますが、念のため食料・飲み物と時間を潰せそうなおもちゃは多めに持って行きました。ありがたいことに飲食料は避難所で支給され、子どもたちはピクニックにでも訪れたかのように大はしゃぎ。

子どもたちに「周りの方に迷惑をかけないように」と注意しなければならない場面が多々あり大変でしたが、就寝するまで「つまらない」などとぐずることはなく過ごせました。避難所で一晩過ごし朝には帰宅できたのですが、もし避難が長期にわたる場合は、神経をすり減らすほどストレスを抱えてしまうのではないでしょうか。

◆避難所で感じたこと

私が行った避難所では、飲食料を支給してもらえたほかに、床に敷くマットと毛布を貸してもらえましたが、持ち込む物を準備している段階では何が揃っているかわかりませんでした。

避難所で何を支給してもらえるのか・何を貸してもらえるのか事前に公表されていると、本当に必要な物だけを持ち込めるのでありがたいなと感じています。

私が避難した施設には子どもが遊べるスペースはありませんでしたが、避難所にキッズコーナーが用意されている地域もあるようです。親がどんなに注意しても、子どもは長時間おとなしくしていられないものなので、子ども専用の遊び場があると助かりますね。
改善してほしい点をいくつか挙げましたが、自分の家も大変だったであろう状況のなか仕事とは言え、避難所で力を尽くしてくれた役場の方には、深く感謝しています。

◆台風など災害時の避難に備えて準備すべきものは?

今回の避難で1番「用意しておいてよかった」と思ったのはオムツです。我が家の次女は3歳で普段はオムツをしていませんが、時々おねしょをしてしまいます。普段は布おねしょパッドとおねしょズボンで対策していますが、避難所で布製のパッドやズボンを使うのは大変だと思い、オムツが外れたあとも念のためとっておいた紙オムツを寝る時にはかせました。

また避難所では盗難も心配です。お財布などの貴重品を身に付けたまま寝られるウエストポーチなど、盗難対策できるグッズがあると心強いなと感じています。赤ちゃんのいる方は、いざという時のために常温で飲める液体ミルクを備えておくと安心ですね。


▲避難用品: 手回し式ラジオ&ライト、おしりふき、哺乳瓶、タオル、ブランケット、軍手、洋服と下着(巾着袋)、おもちゃ、レインウェア兼用の上着(子ども用)、レインコート、カイロ、食料、水、携帯電話の充電器、現金(小銭を含む)。

私はレインコートを持たずに避難しましたが、車から建物までわずかな距離を移動するだけで土砂降りの雨に打たれて服が濡れたので、大雨の時は車で避難所へ向かう方も家でレインコートを着てから出かけることをおすすめします。

10月だったためカイロは必要ないと思いましたが、服が濡れた影響で避難所で寒い思いをしたので、冷え性の方などはカイロがあると安心かもしれません。

避難所の窓は養生テープなどで補強しておらず、もしガラスが割れて飛び散ったら恐いなと不安でした。幸い窓が割れることなく台風が過ぎ去りましたが、万が一窓ガラスを片付けることになった時などは、軍手があると助かりますね。

私が感じたことをご紹介しましたが、一般的には何を準備して避難すべきなのかをまとめておきます。

【子どものために必要なもの】
■液体ミルクや スティックタイプの粉ミルク(アレルギー対応のものだと安心)
■哺乳瓶
■オムツ
■おしりふき
■おねしょ対策用品(おねしょパッド、おねしょケットなど)
■子どものおもちゃ
■抱っこひも
■母子健康手帳

【必需品】
●飲料水
●給水車から水をもらうためのポリタンク
●食料
●現金(小銭を含む)

【生活用品】
●トイレットペーパー
●ウェットティッシュ
●ティッシュ
●歯ブラシ
●服と下着
●処方薬
●タオル
●生理用品
●毛布やブランケット
●救急セット
●ビニール袋
●携帯電話の充電器や予備バッテリー

【いざという時に役立つもの】
■簡易の食器
■ラップ
■アルミホイル
■健康保険証
■身分証明書
■銀行の口座番号
■生命保険の契約番号
■お薬手帳
■印鑑
■防災頭巾やヘルメット
■笛やブザー
■簡易トイレ

【あると助かるもの】
■使い捨てカイロ
■マスク
■手回し充電式などのラジオ
■懐中電灯
■乾電池

◆時にはご両親のサポートを

台風19号の際に何度も防災放送が鳴ったものの、大雨と大量に流れる横瀬川の水で音がかき消され、ほとんど聞こえませんでした。防災放送を聞き直せる電話番号があることを両親は知らなかったので、必要な情報を町民みんなに周知できるよう尽力してもらえると助かるなと感じています。
また災害関連など町の多彩な情報を発信するインフォメールについても、両親は把握しておらず、あると判明しても登録のしかたがわからないので、私が登録手続きをすることに。

高齢になると、情報を入手しにくかったり携帯を使いこなせていなかったりする場合もあるので、時々両親を気にかけてサポートすることも大切だと改めて実感しました。

【まとめ】
私が生まれ育った群馬県では「台風や地震の被害を受けにくい」と認識している方が多く、台風19号の発生前は私も「家にいれば大丈夫だろう」としか考えていませんでした。念のため車のガソリンを満タンにして、何日か生活インフラがストップしても暮らせるだけの飲食料を用意しておき、浴槽に水を溜めて台風に備えたのですが、まさか避難するまで深刻になるとは……。

町内や隣の町などいろいろなエリアで、川が氾濫したり、道路に大量の水が流れ川のようになったり、土砂崩れや床上浸水が発生したり、あちこちが通行止めになったりと、さまざまな被害があったようです。
本当に想定外の事態でしたが、異常気象が続く今の時代は、想像を絶する災害がいつ起こるかわからないと身をもって知りました。子どもたちの未来のためにも異常気象の進行を阻止できるよう、環境破壊への対策を今後さらに強化していく必要があるのではないでしょうか。

(文/小川郁恵Tamura)