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イヤイヤ期の子育ては本当に大変ですよね。
ご飯も「イヤ!」、トイレも「イヤ!」、着替えも「イヤ!」…1日中反抗されて、日常生活を過ごすだけでも一苦労。そのため、お出かけがおっくうになってしまっている親も多いのではないでしょうか。でも、そんな時こそちょっぴり遠出してリフレッシュできたらいいですよね。非日常を味わえるお出かけは、親も子もストレス発散になります。
保育園に通う子どもたちは、イヤイヤ期の子どもが大勢いても、ほのぼのとした雰囲気で園外を散歩していますよね。
「保育士はどんな工夫をしているの?」と疑問に思ったことはありませんか?
そこで今回は、元保育士の私が、保育の中で子どもたちと散歩に行く時にしていたことを踏まえて、イヤイヤ期の子どもとお出かけする時の対応策を紹介します。
保育士は子どもたちと散歩に出かける時、まず「今子どもたちが何に興味があるのか」を考慮して行先を選びます。
砂遊びがブームなら大きな砂場がある公園へ、生き物に興味があるなら自然の多くある公園へ、乗り物が好きなら電車の見えるコースを選びます。そうすると、散歩の目的に大好きな遊びがあるため機嫌よく過ごせます。
「まだ?」とぐずりがちな移動中も「もうすぐ○○ができるよ!」と声かけすると、それを楽しみに我慢することも。そのため、お出かけ場所を選ぶ時は、子どもの興味があることはなにかを考えることが大切です。
・好きな遊びは?
・好きなキャラクターは?
・好きな食べ物は?
・乗り物が好き?生き物が好き?
・体を動かすのが好き?落ち着いて作業するのが好き?
子どもの目がキラキラ輝く行先をチョイスできるよう、普段の様子を思い出してみてください。
子どもとのお出かけがストレスになる一番の原因は、予定通りに行動できないことではないでしょうか?
・乗り物の長い列に並んだのに、乗車直前に子どもが「おしっこ~!」
(だから並ぶ前にトイレに行こうと言ったのに…イライラ!)
・あと5分でショーが始まるのに子どもは「まだここで遊びたい!」
(これを逃したらもう見られないのに…イライラ!)
こんなことが続くとせっかくのお出かけが台無しです。イヤイヤ期のお出かけは、時間に縛られないプランで行くことが大切です。1時間の予定なら2時間みておく。2か所寄るつもりなら、1か所に絞るなど、思い切り余裕を持っておきましょう。
保育中の散歩でも、子どもが「もっとアリさん見たい!」「ぼくもタンポポの綿毛が欲しい!」などなど…立ち止まってしまうことが多いのです。みんなに合わせて行動するのは難しく無理に進もうとすると、「イヤ!」とぐずってしまいます。そのため、欲求にその都度付き合えるように、時間に余裕をもつようにしています。満足するまで付き合えば、すんなりと先に進めます。
お出かけ先でも、自由度の高いプランで、子どものペースに合わせて行動することで親がストレスを感じる場面がぐっと減るはずです。
子どもの気の向くままに回れるところだといいですね。
保育中に園外へ散歩に行くとき、保育士の人数は、園内保育の人数+1人で付き添って行く決まりがあります。
それはアクシデントがあった際、迅速に対応するため。
大勢の子が並んで歩いている中、1人の子が転んでしまったとします。そんな時、1人の保育士がケガをした子の手当てをし、もう1人の保育士とみんなは先に進みます。もし手当をする間みんなで止まっていたら…飽きた子がぐずりだしてしまうでしょう。
また1人の保育士がお散歩の準備・片付けをしている間に、もう1人の保育士は子どもに絵本を読んだり手遊びをしたりするなど、子どもが待つ時間がないよう配慮しています。
イヤイヤ期の子どもとのお出かけこそ、アクシデント満載ではないでしょうか?
予想外のところで「あっちに行きたくない!」「あれが欲しい!」など親を困らせることが多々あります。そんな時なるべく多く大人がいれば、スムーズに対応できます。
おじいちゃん、おばあちゃんはもちろん、親の友達、子どもの友達の家族となど、大人数であれば、親だけの時の大変さがウソのようにラクに過ごせます。
お出かけにはつきものの「待ち時間」も子どもがぐずる原因になりますが、大人が多ければ、子どもの遊び場で待てるよう付き添うこともできますよね。
保育士のエプロンのポケットには、子どもの好きな人形などが潜んでいることが多々あります。散歩の途中でぐずった時にパッとポケットからだし「一緒に歩こうよ!」と言ったり、人形と一緒に歌を唄いながら歩いたり、気分転換できるような秘密道具を用意しています。
何も持っていない時は、道に落ちているまつぼっくりで代用することも(笑)。「こんにちは!」と声色を変えて話せば子どもたちは「まつぼっくりさん、こんにちは~!」と目を輝かせて反応してくれます。
家庭でのお出かけでも秘密道具は有効だと思います◎
持ち運びできるお気に入りのオモチャもいいですが、目新しいオモチャだと効果抜群!
始めから子どもに持たせるのではなく、ぐずったタイミングで小出しにしていくといいですよ。
親が人形などになりきってセリフを言うのもおすすめです。例えば子どもがトイレになかなか行かない場合、「トイレに連れていって~!」と人形からお願いすると、はりきって行ってくれます。
気軽につまめるお菓子や飲み物も用意しておきましょう。
また、しっかり歩ける子でも出先で移動が長くなると「抱っこ~!」と言うことがあるのでベビーカーや抱っこひもなど用意しておくと安心ですね。
疲れて眠くなった時にも役立ちます。
上記4つのポイントをぜひ実行してみてくださいね。
イヤイヤ期の子どもとのお出かけは、“たくさんのことができた充実したお出かけ“とは少し違う場合もあるかもしれません。
けれど、子どもの興味にとことん付き合ったのんびりしたお出かけも案外楽しいもの。普段はイライラしがちな子どもが、お出かけ中笑顔いっぱいに過ごすことができたら、親も癒されますよね。
そして子どもは「親がじっくり自分と向き合ってくれた」という思いを持つことができ、自己肯定感を育てる大切な時間になります。
終わりあるイヤイヤ期、この時ならではの家族の思い出になるといいですね!
ココフルではたくさんのお出かけスポットを紹介しているので、参考にしてくださいね♪
(取材・文 nicoai)