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もう我慢しない!女性に多い「なんとなく不調」を吹き飛ばそう

2021.01.29

ココフル読者の皆さん、毎日元気に過ごしていますか?小さな子どもがいるからと、自分の体調管理が後回しになっていませんか?そんな皆さんにお伝えしたいのが、「なんとなく不調」なんです。

「なんとなく不調」って何?

株式会社ツムラが、20代〜40代の男女1,800人を対象に不調に関する実態調査を行った結果、女性は男性よりも心身共にさまざまな不調を感じていることがわかりました。しかも、薬の服用や医師の受診をしない割合が高く、なんとなく感じている程度の不調では病院に行くことを躊躇する傾向が強いそうです。

この「なんとなく不調」は、ツムラが定義した、自覚しながらもつい我慢しがちな症状や、調子が悪いものの病名の診断がつかないような症状の総称のこと。確かに子育てに夢中で病院に行く余裕がないと、自覚するかしないかくらいの不調は見て見ぬふりをしてしまうのかもしれません。

 2020年コロナ禍における「不調」も変化

コロナによって世の中が激変してから約1年が過ぎました。この1年、みなさんはどう過ごしていましたか?また体調の変化を自覚していませんか?実は2020年のコロナ禍以降、不調を感じた人は57.2%という結果が出ました。

これは男性より女性に多く、2020年の女性の不調TOP3は 1位「肩こり」、2位「疲れ・だるさ」、3位「目の疲れ」の順だそうです。

生活が在宅ワークに推移してオンライン会議が活発になったり、通勤時間がない代わりに運動不足になったり、なんとなく楽しくないニュースや先の見えない日々に心労が重なったりと、その理由もわかりますね。

「なんとなく不調」放置・我慢する女性が7割

それから、少し気になるデータがありました。男女ともに約半数の人が不調を自覚する中、男性は年代差がないのですが、女性は30代・40代で不安度が高くなるということがわかりました。

また女性は年代で揺らぐ傾向があるだけでなく、日常生活で心身の調子が悪いときに病院に行くのを躊躇する人が男性より女性に多く見られました。これは特に30代~40代の女性の7割に当てはまるそうです。
この年代の女性は体の変化が出てくる頃、それに加えてコロナ禍のストレスも影響し「疲れ」「イライラ感」「頭痛」などを日常的に感じている人が多いそうです。しかし、実はこれらの症状は、治療・服薬での改善も期待できるそうです。それにもかかわらず、このようななんとなく不調で「市販薬服用」「医師を受診」する人は全体の1割台にとどまっています。しかも7割がその程度の不調では「服用しない」「受診しない」とも回答していました。

【どうなる?】2021年の不調予想ランキング

それでは、2021年は自分の不調がどうなりそうか予測をした結果を見てみましょう。

実に全体の59.5%が「不調を感じそう」と予想し、これは男性よりも女性に多く、男女共に2020年よりも不調を感じそうだという予想となっています。

また、不調を感じそうな症状は、全体では「目の疲れ」や「肩こり」、「疲れ・だるさ」、「頭痛」、「イライラ感」の順となり、2020年と同様のラインアップとなっています。

また男性は「目の疲れ」、「疲れ・だるさ」、「肩こり」の順で、これまでの「肌荒れ・しみ」に代わり「憂うつ」が10位にランクインしているのも見逃せません。女性は「目の疲れ」「肩こり」、「疲れ・だるさ」の順となり、男性よりも不調スコアは総じて高めです。2021年は一層、「なんとなく不調」を見逃さず対処が必要となるかもしれません。

産婦人科医・内山心美先生に聞く、女性の不調と対処法

ココフル読者の皆さんには、ぜひ2021年を健やかに乗り切ってもらいたい!産婦人科医・内山心美先生に女性の不調と対処法について、この結果と対処法について解説していただきました。

・現代病の顕著化

今回上位にあがった不調の多くは、IT化に伴ういわば現代病とも言えます。自粛期間中のテレワークなど、スマホやパソコンの利用時間の増加が主な原因ではないでしょうか。意識的にカラダを動かしたり、目を休める努力が必要ですね。

・コロナショックによる、女性ホルモンの変調

調査結果によると、男性より女性の方が不調に感じるスコアが高くなっています。コロナ禍で家事など家庭内での女性の負担が増えたことはもちろん、景気の悪化で仕事が減り退職や休職に追い込まれるなど影響を受けた人も。それに加えて女性の不調症状の上位に挙げられた「肩こり」「倦怠感」「イライラ感」「頭痛」は、更年期障害やPMS(月経前症候群)によっても現れる症状です。女性のホルモンによる変調が、コロナショックによるストレスでより顕在化している、とも考えられます。

・漢方医学的にみたコロナショックによる影響

漢方医学も専門である内山心美先生によると、漢方医学では、人間の体は「気・血・水(き・けつ・すい)」がバランスを取り、互いに循環していれば健康な状態と考えます。しかし、過労やストレスによりその流れや量のバランスが崩れると、気は上昇し、血が停滞、あるいは下降します。

今回のコロナによる影響を漢方医学的に捉えると、自宅時間の増加でカラダを動かさないと、気の巡りが悪い気滞(きたい)となり、うつ傾向となります。また、筋力が低下し代謝も低下すると、むくみや血の巡りが滞った瘀血(おけつ)の状態となり、冷えにつながります。過度なストレスにより気の変調である気虚(ききょ)、気逆(きぎゃく)、気滞(きたい)が現れ、二次的に血の滞りである瘀血となることで、痛みの原因となったり、月経不順、PMSで起きる精神症状につながったりすると考えられるとお話されていました。

 専門家に相談してカラダもココロも元気を取り戻そう

いかがでしたか?産後の女性には体の変化も多く見られます。仕事や子育てに追われて自分の時間が少なくなっているからこそ、小さな不調を見逃さず、専門家に相談したり漢方薬で体のバランスを整えるなど、自分の体も大切にしたいですね。

内山心美先生も「疲れやすい・頭痛・めまいなどの症状は、やる気の問題などと誤解されがちですが、これらは女性ホルモンのバランスや、加齢、環境の変化に伴い生じるケースも多く、気のせいではなく、我慢しなくてよいのです。まずは状態を理解し、そして治療すれば改善できることを知っていただきたい」とおっしゃっています。

そして、「症状があれば一人一人の症状や体質に合わせて漢方薬を処方したり、カウンセリングや生活習慣の見直しなど、打開する方法はいろいろあります。一人で抱え込まず、まずは医師に相談していただくのが大切。未曽有のコロナ禍で、それぞれが当たり前に我慢を強いられています。まずはご自分自身を十分頑張ってる!と褒めてあげてください。そして、自分のカラダの声、ココロの声に耳を傾けてあげてください。」というメッセージは、頑張っているみなさんにお届けしたいと思います。

こんな時だからこそ「なんとなく不調」にしっかりと向き合ってみませんか?

内山心美さんプロフィール

のぞみ女性クリニック」院長 産婦人科医
昭和大学産婦人科学教室、各関連病院勤務、北里大学東洋医学研究所漢方研修生、昭和大学江東豊洲病院助教などを経て現職。「予防医学」「未病」の考えのもと、女性に関するさまざまな病気、トラブルを最小限にして笑顔で過ごしていただくことを願い、2020年9月に産婦人科、漢方内科の「のぞみ女性クリニック」を開業。日本産科婦人科学会 専門医 指導医、日本東洋医学会 漢方専門医、日本女性医学学会 女性ヘルスケア専門医、女性ヘルスケアアドバイザー
●のぞみ女性クリニック 東京都墨田区業平1-20-2 Twill Narihira 1F

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