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キズケアにまつわる知識。その常識は古くない?

2022.04.28

今年のGWはかなりアクティブに過ごす人が多いのではないでしょうか。思い切って走ってころんですりキズを作ったり、木の枝や石で切りキズを作ったり。子ども達にケガはつきもの。そんなときのキズケア、どうしていますか?

「キズケアにまつわる正しい知識」のオンライン勉強会があると聞き、早速参加してきました。昔の常識と、今の常識、ずいぶん違いました!これはしっかりアップデートしなければ!

今回の勉強会を主催したジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社コンシューマーカンパニーは、家の救急箱にも必ず入っているキズパッド「バンドエイド」がよく知られています。が、家庭用だけではなく、医療機器などの製品や薬も幅広く扱っているトータルヘルスケアカンパニーです。

講師として登壇したのは、野村さちいさん。
「つながるひろがる子どもの救急」代表/竜美ヶ丘小児科小児救急看護認定看護師)

今のキズケアは、消毒はしない!?

すりキズや切りキズのケアは、まず消毒をしてガーゼを貼ったり、キズを乾燥させてかさぶたを作って治すのが一般的だったのではないでしょうか。
なんと、今はほとんどの場合消毒は不要とのこと。

もちろん泥だらけのままというわけにはいきませんから、水道水でよくキズを洗うことは必要ですが、それ以上の消毒は、体液の働きを弱め、逆に治りを遅くするそうです。

キズを乾かさず湿らせて、自然治癒力を活用するやり方を「湿潤療法」(モイストヒーリング)といいます。

「キズができたときは消毒した方がいい」と考える人は80%以上とのことなので、体液で治す湿潤療法は、医療現場では常識でも一般的にはまだまだ知られていない療法です。

痛みを和らげ、早くきれいに治すことができるそうですので、家庭では湿潤療法タイプの絆創膏を備えておくといいですね。

種類も豊富にそろっているバンドエイド®キズパワーパッド™

もう少しキズケアの手順を詳しく観てみましょう。

1) まずは止血確認
2) 洗浄。しっかり洗い流す。
3) 観察
4) 湿潤療法のできるばんそうこうを貼る。
5) 観察

湿潤療法では、傷口をピッタリ覆って、密閉することで、傷口が空気に触れず、受ける刺激が少なくなり、傷みが和らぎます。
体液(浸出液)の中を細胞が動き回るため、なめらかな表皮をスムーズに再生でき、きれいに治るとのこと。

大量の出血が持続していたり、傷が深い、ぱっくりと裂けている。動物に噛まれたなどのときには注意が必要ですが、子どもが転んだ、擦りむいたなどのときには、有効そうです。

消毒は自ら治る力を阻害し、かさぶたは細菌の温床になることもあります。キズケア方法、アップデートしておきましょう!

他にも、昔とは違ってきている治療法をチェックしておきましょう。

鼻血が出たとき

昔。上を向いて鼻をつまむ。

今。上を向くと血が軌道をふさぐリスクがあります。下を向いて、目と目の間のおでこを冷やすと5分ほどで鼻血が止まります。横になるときも顔は下向きにしましょう。

あかぎれができたとき

昔。ハンドクリームを入念に塗布。
今。あかぎれはすでにキズになっています。すりキズなどと同様に水道水で洗い、湿潤療法がおこなえるばんそうこうを貼りましょう。

虫に刺されたとき

昔。噛まれたところを爪でバツをつけ、かゆみを抑える。ハチ刺されには尿をかける。

今。石鹸などで洗い流し、冷やしてかゆみを軽減。清潔にして薬を塗布。アンモニアでハチの毒は中和されません。

打撲をしたとき

昔。コールドスプレーや冷シップで冷却する。
今。スプレーでは冷却不足。氷などでしっかり冷却をしましょう。

突き指をしたとき

昔。指を引っ張る。
今。触らず、洗面器などに氷水を入れ、直接指を入れて冷やす。個人が指を引っ張る処置はとても危険。氷でしっかり冷やし、幹部を動かさず添え木などで安静にしましょう。

せっかくの楽しい休日がケガで台無しにならないよう、予防と対策の知識を万全にしておきましょう。(ココフル編集部)

 

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