やさしさって、皆さん、どんな時に感じますか?
う~ん?改めて聞かれると、考えてしまいますね。
やさしさがテーマの展覧会が2月11日(金・祝)~13日(日)、横浜の象の鼻テラスで開催されます。それに先だって10日にプレス発表会がありました。とても素敵なイベントなのでご紹介しますね。
目次
横浜の海沿いにある「象の鼻テラス」の壁いっぱいに飾られたやさしさの花。ひとつひとつにやさしさのエピソードが添えられていました。ひとつひとつのエピソードを読んでいると、それだけでやさしい気持ちになれますよ。
展示されているような「やさしさの花」を作るワークショップに参加してみました。
展示されているのは「やさしいことを一つすると一つ咲くやさしさの花」です。
まずはやさしさってどんなものだと思うか、思いつくまま言葉に書きだします。
うーん。やさしさで思い浮かぶ言葉ってなんだろう。ちょっと考え込みます。
3種類の香りをかぐと、色々な情景が浮かんできました。香りの力ってすごいですね。
さわやかな柑橘系の香りからは電車の中で出会ったやさしさ。理知的なキリっとした香りからは、ふとしたことで感じた先生のやさしさ。古い家のようななつかしさを覚える香りからは、父母のやさしさが浮かびました。どんどん脳裏によみがえってきます。
他の参加者も、お互いに、頭に浮かんださまざまなやさしさについて語り、シェアしていきます。どれだけ自分がやさしさに囲まれていたのかということについてしみじみと感じることができました。
その後、実際にやさしさの花を描きます。画用紙を半分にして、左半分に無造作に絵の具を乗せて、画用紙を折ります。
半分に折った画用紙を開けてみると、パッと咲いた花。
思いもよらない絵柄が目の前に飛び出し、ビックリ!
こうなるだろうと予想して絵の具を画用紙に乗せたものの、パッと開けると全然予想外なので、「わ!」と驚きます。ほかの人ものぞき込んで「これは、すごいね」「ここが羽みたいに見える」「これはお庭のよう」とワイワイと感想を言い合います。中央アフリカで戦場カメラマンをしているゲストの青木弘さんの作品は、まるでアフリカのイメージぴったりの力強い作品だったので、ご本人もびっくりしていました。
その後、額装すると、私の作品も何やら立派なアートのようになりました!?
このやさしさの花をどこにかざろうか。病気で寝ている友人のベッドか、それとも自分のお気に入りの部屋の片隅か。
それぞれ皆穏やかな気持ちになって、語り合うことができました。
この作品はバタフライアートと呼ばれるもので版画の一種の技法だそうです。「やさしさの花」はなぜこの技法を取り入れたのでしょうか。
「やさしさの花」のプログラムは、こちらのイベントを企画した「LITTLE ARTISTS LEAGUE」が「病気と闘う子どもたちもアーティストに」と考えたことがきっかけでした。実際に病気の子どもたちのために開催されたプログラムは大好評だったそうです。
「アート」というと、特に才能がある人や、鍛錬を積んだ人のみが素晴らしい作品を創れるのだと思いがち。けれども2歳の子どもでも、絵が苦手な人でも、国籍や文化が違って言葉がわからなくても誰でも「やさしさを感じ、考え、発見でき、作品として形にする感動の仕組み」があるはず。
このプログラムは誰一人として取りこぼさない「ダイバーシティーアート」なのです。
現代は、なんでもロジカルで、結果ばかりを大切にしがちですね。けれども本当に大切なものは目には見えません。「やさしさ」って目に見えないけれども確かに存在します。「やさしいってなんだろう」、「やさしくないってどういうことだろう」と考え、表現して可視化していくプロセスを体験することは、とても刺激的でした。
わずかな会期ですが、多くの方に行っていただきたいイベントです。
名称 | 「やさしさの花」展覧会 |
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主催 | LITTLE ARTISTS LEAGUE |
共催・協力 | 助成:横浜市多文化共生市民活動支援補助事業 |
WEB | https://www.littleartistsleague.org/kindness2022 |
開催期間 | 2022年2月11日(金・祝)~13日(日) |
営業時間 | 10:00~18:00 |
住所 | 横浜市中区海岸通1丁目 地図を見る |
アクセス | みなとみらい線「日本大通り駅」出口1より徒歩約3分、出口2より徒歩約5分 |
予約・申し込み | どなたでも参加可能、事前予約優先 |