生産者の想いを、野菜が自ら語る!?
「野菜の日」(8月31日)を前にした2015年8月30日(日)、
マルシェで賑わう国際連合大学前広場の青山ファーマーズマーケットのメインスペースにて、
しゃべる野菜を実現したトーカブル・ベジタブルの一般体験イベントが実施されました。
トーカブル・ベジダブルというのは野菜に触ると野菜がしゃべるというもの!
とはいえ、今時のゆるキャラのようなものではありません。
しゃべっている音声は、実際の生産者。
その野菜を苦労して育ててくれた生産者が、話しかけてくれるというユニークなものなのです。
▲この野菜がしゃべる~!?
見慣れない珍しい野菜を手に取ってみると
「皮のまま煮込んでポタージュで召し上がれ」とか
「中は真っ赤でミネラル豊富。食べる輸血してみませんか?」などと野菜がしゃべってくれるから
子どもも大喜びです。
▲思わずにっこり!
正しい情報をダイレクトに伝えたい
このトーカブル・ベジタブルの開発者である公文悠人さんに話を伺いました。
▲公文悠人さん
公文さんは、東日本大震災のあとの風評被害をきっかけにして、
正しい情報を生産者から消費者に伝えたいと強く思うようになったそうです。
「お店にはよく生産者の声を書いたPOPが掲出されていますが、
なかなか消費者の目にはとまっていないように思います。
そこで、野菜が喋ったらびっくりして聞いてくれるのではないかと思い開発しました」とのこと。
▲お隣のブースでお野菜を売っていた生産者の吉岡さん。
トーカブル・ベジタブルで声の出演をしています。
生産者の強い愛のこもったメッセージはインパクトが強く、
実際に体験した人たちも、あまり馴染みのない野菜でも、とても身近に感じられているようでした。
また、わかりやすい言葉がダイレクトに伝わるので、子どもたちにもさっと思いが通じていたようです。
「今はまだ仕掛けの準備に時間も手間も必要なのですが、
将来的にはスーパーなどで手軽に使えるようにしていきたいと思っています」
と公文さんは思いを語ってくれました。
ホールフードで野菜をまるごと慈しむ
さて、今回トーカブル・ベジタブルで使われた野菜は、
コリンキーや赤玉ねぎなどちょっと馴染みの薄い野菜たち。
そこでトーカブル・ベジタブルを体験した人たちには、
タカコナカムラさんが監修したホールフードレシピと、オリジナルフードが無料で提供されました。
▲レシピとともに提供されたホールフード。ビーツのジュースとコリンキーのパスタサラダです。
※「ホールフード」
野菜は「まるごと食べるもの」と捉え、自然の恵みを感謝を込めて食べる食のあり方です。
一般的には料理に使用されずに捨てる野菜の皮やヘタまでも材料として用い、
食と健康と暮らしと環境までを包括する新たな考え方です。
タカコナカムラさんは、ホールフードの考え方に基づき、
安心安全な野菜作りから、食材本来がもつ美味しさを引き出し、
栄養を逃さない調理ノウハウを広く伝えています。
タカコナカムラホールフードスクール
▲ホールフードを提唱するタカコナカムラさん。
この日会場になっていたのは、
都内最大級のマルシェ(都市型市場)「青山ファーマーズマーケット」。
当日はあいにく雨交じりの天気でしたが、マルシェを訪れた親子連れや買い物途中の方たちなど、
約500名が「トーカブル・ベジタブル」を体験し、野菜とのコミュニケーションを楽しんでいました。
▲マルシェにはたくさんの新鮮な野菜が集結。
▲トーカブル・ベジタブルを体験してホールフードをいただく。
▲雨にもかかわらず大勢の参加者が訪れました。