写真提供:三豊市観光交流局
四国・香川県に子連れで遊びに行ってきました。香川県には初めて行ったのですが、とても美しい景色とおいしい郷土料理に魅了され、すっかり虜になりました。今回は子連れで行ける香川県のパワースポットとも呼ばれる3か所をお届けします。
目次
香川県にはいくつかお城がありますが、日本100名城のひとつ「丸亀城」に行きました。丸亀城は日本一高く美しい石垣が名高く、「現存十二天守」に選ばれている天守は日本一小さい天守として知られています。さらに日本一深いとされる井戸もあり、日本一が三つもあるお城です。
子連れでお城に行くとわかりますが、お城がある場所には公園もあり、よちよち歩きでも安全にお散歩ができますよ。また高いところから美しい景色を見ることができ、天守の中に入れば歴史の勉強にもなるので、大人も楽しく過ごせます。
まず見て欲しいのは、当時の最高技術で積み上げられた石垣です。丸亀城の三の丸北側の石垣は20m以上あるうえに、緩やかな曲線を描くように計算されて積まれています。この美しい曲線は「扇の勾配」とも呼ばれるそうです。
お城の敷地に入ると丸亀城内観光案内所とお土産ショップがあります。案内所では丸亀城の見どころを紹介してもらえ、同じ建物の中に「うちわ工房」がありました。ここでは職人さんが竹を使った手仕事をしている様子を間近で見学できます。うちわの実演コーナーや製作体験もできるので立ち寄ってみてください。
そこから天守に向かう「見返りの坂」は、思わず立ち止まって振り返りたくなることから名づけられたそう。坂は急でしたが、よちよち歩きの子どもたちが、道端のどんぐりや枯葉を拾う様子を多く見かけましたよ。
本丸まで行く途中、丸亀市の美しい景色をのぞめる展望台が何か所かあり、瀬戸大橋もみることができました。天守へは入館料がかかりますが、お散歩だけなら無料ですし、入場料も大人200円。我が家もせっかくなので子どもと入場しました。1660年に完成した丸亀城の天守は、四国最古の木造天守で、日本一小さいので狭いですが見どころ満載です。
特に階段が急勾配で、降りる時はこわいくらいでした。ベビーや子どもを抱っこしてでは危ないのでおすすめしません。これは狭い天守であることと敵が攻めてきても登りにくいのが理由です。「石落とし」や、弓鉄砲を撃ちかける「狭間(さま)」もあり、戦の様子を話しながら楽しめました。
日本一が三つもある丸亀城、丸亀市では「骨付きどり」も有名なので、ぜひ遊びに行ってください♪そうそう、場内にある「丸亀市立資料館」には、南北朝時代に作られたとされる日本刀「にっかり青江」が重要美術品として所蔵されています。遊びに行った日は「刀剣乱舞-ONLINE-」とコラボしたイベントが開催中で賑わっていましたよ。小さな子どもから刀剣乱舞ファンまで楽しめる魅惑のパワースポットでした。
<丸亀城>
■住所 : 香川県丸亀市一番丁
■アクセス:JR丸亀駅から徒歩約10分
■TEL : 0877-22-0331(丸亀市観光協会)
■駐車場: 無料駐車場あり
■観覧時間 : 9:00〜16:30(入城は16:00まで)
■休城日 : なし
■入城料 : 大人 200円 / 小人(小・中学生) 100円
「琴弾(ことひき)公園」は名所旧跡が点在する公園です。なかでも「寛永通宝(かんえつうほう)」という銭形の砂絵で有名です。この砂絵、東西122m、南北90m、周囲345mという巨大な物。この砂絵を見ると長生きし、お金に不自由しないと言われるパワースポットなのです。
こちらは、行きたいけれど子どもには退屈かな、と主張しにくかったのですが、行ってみたら子連れにとてもおすすめの場所でした。
砂絵は高台から見渡すのが一番美しいと思い、琴弾公園山頂の展望台にある駐車場を目指していきました。海の向こうに広島を望み、瀬戸内海と一緒に巨大な砂絵を見ることが叶い、とても感動しました。子どもも予想しなかった情景に驚きが隠せないようでした。この付近だけでも満足なのですが、砂絵のそばがどうなっているのか知りたい衝動にかられ、下の公園に移動します。
公園には美しいクジャクがいたり、アスレチック要素たっぷりの大き目な遊具があり、子どもたちでにぎわっていました。旅の移動でなまった体を思いっきり動かすことができ、子どもも大喜びでした。
そして砂絵の秘密を知るべく歩いて行くと、美しい浜辺に出ました。ここでは子どもが貝拾いをしたり、磯遊びをする子どもたちを目にしました。「有明浜海水浴場」というそうで潮干狩りができるエリアもありました。時期がよければ美しく澄んだ海で海水浴もできるようです。
今度は違う道から戻ってみると、なんと砂絵の横にでることができたのです。上から見ても大きかったですが、近くで見るとまた違う大きさで、2メートル位の高さがありました。砂絵はもちろん立ち入り禁止ですが、まさかこんなにそばに来ることができると思わなかったので、嬉しかったです。
実はこの砂絵を毎年、春と秋に市民を中心に数百名で砂絵を美しく整えるそうです。これを「砂ざらえ」といいます。こうして美しい景観を保っているのですね。ちなみにこの砂ざらえの期間のみ砂絵の中に入れるそうです。観音寺市の公式ホームページで募集するそうなので、チェックしてみてください。
また、毎日日没から午後10時までライトアップされるそうで、期間限定でゴールドやブルーのライトアップがあるとのこと。昼間美しい瀬戸内海を眺めながら過ごすのも良いですし、夜もさぞ幻想的なのではないかと思いました。
実はあとで気づいたのですが、公園から歩いて展望台まで上ることができるようです。我が家は直接展望台に向かいましたが、歩いても片道15分なので、子連れならばぜひこの公園から歩いてのぼるルートで行ってみてください。親子で大満足な場所でした。
■アクセス : 車 高松自動車道大野原ICから車で12分(約6km)
さぬき豊中ICから車で15分(約8km)
鉄道 JR観音寺駅からタクシーで5分(約2km)。
■山頂展望台への行き方 : 琴弾公園内遊歩道から片道約15分で展望台へ上がることができます。または琴弾八幡宮の石段を上がり、境内を抜けて上ることもできます。
■駐車場 : 山頂、浴日館前、有明グラウンド東側に無料駐車場があります。
■入場 : 無料
■時間 : 24時間
■問い合わせ先 : 観音寺市観光協会 0875-24-2150
旅の途中で度々すすめられたのが、三豊(みとよ)市仁尾町にある海水浴場「父母ヶ浜(ちちぶがはま)」です。瀬戸内海に面した全長1キロのロングビーチで、近年はまるで南米ボリビアの「ウユニ塩湖」のようだと話題のスポット。干潮時間になると砂浜に空を映し出す「天空の鏡」が現れます。
SNS映えする写真がとれると話題で、夕日が綺麗なのと「瀬戸の夕凪」という風が止まりやすい時間になる干潮時の日没前後の美しさは格別。我が家も夕日が沈むのをみようと時間をあわせて向かいました。
日没の30分くらい前に到着しましたが専用駐車場は満車で、少し離れた臨時駐車場に車を停めて歩いて向かいました。混雑する日には有料ですがネットで事前予約も可能だそうです。
父母ヶ浜にはとても多くの人がいたのですが、砂浜は広いので気にならず過ごせましたよ。夕日が沈む様子はとても幻想的で、見ているだけで心が洗われるようでした。
「夕日がきれいだよ」という情報だけを頼りに日没直前に行ったのですが、近くには座って夕日を眺められるおしゃれなカフェやレストランもありました。潮のひいたばかりの砂浜は海水も残っており、足元を気にしているとせっかくの景色を逃しかねないので、子どもだけでもレインシューズなど替えの靴とビニール袋は必須です。
また撮影にはコツとタイミングがあり公式ホームページで事前にポイントを押さえることができるので、チェックしましょう♪
日没はもちろん美しいわけですが、遮るものがない日中の瀬戸内海の輝くような美しさも格別です。子連れなら日中に訪れるのもおすすめです。海水の透明度や瀬戸内海ならではの海のいきものを観察することができます。
遊びに行く際には、三豊市観光交流局が作っている「父母ヶ浜環境学習BOOK」をダウンロードすると楽しめます。父母ヶ浜の海浜植物や貝類、甲殻類、昆虫、鳥類など生き物を紹介している素材で、印刷して持参し、浜辺で生きもの探しをするのもよいでしょう。その土地ごとに特色のある生き物がいて、出会えたらうれしいですし、探す時間も楽しいです。帰宅してからもその違いを楽しめると思います。絶景だけでなく、子どもから大人まで香川のよさを存分に楽しめる、まさにパワースポットなのではないでしょうか。
■住所 : 香川県三豊市仁尾町仁尾乙203-3
■問い合わせ : 三豊市観光交流局(0875-56-5880)
■駐車場料金 : 一般車両無料・400台(一部有料)
■アクセス : 車・高松自動車道さぬき豊中ICもしくは三豊鳥坂ICより約20分
電車・仁尾線JR詫間駅よりコミュニティバスで約20分
いかがでしたか?香川県は「小豆島(しょうどしま)」など数々の魅力的な島がありますし、パワースポットとしては“天空の鳥居”と呼ばれる「高屋神社」や“こんぴらさん”と呼ばれる「金刀比羅宮(ことひらぐう)」ははずせません。今回紹介した3か所は、香川県の瀬戸内海側に面する観光スポットです。紹介したエリアでは西から観音寺市、三豊市、丸亀市、高松市となります。おそらく旅行では高松市が拠点とする方が多いと思いますが、こちらの3か所なら比較的効率よくあわせて回ることもできると思います。
旅行に行くと華やかな施設にひかれますが、我が家では公園や海辺など、その土地でしか体験できない、現地の子どもたちと交流がはかれるような場所に行くと面白いと思って意識的に取り入れています。なかでもこの3か所はパワーももらえておすすめですよ。ぜひ子連れで遊びに行ってみてください♪
(取材・文/アネモネ)