JUMP-JAMを知っていますか?
現在東京都の35の児童館で取り入れている運動遊びプログラムの名称です。スポーツの得手不得手にかかわらず年齢の異なった子どもたち同士でも、遊ぶことができるよう工夫されたプログラムです。
◆勝ち負けを重要視しない遊びプログラムで、子どもは生き生き!
JUMP-JAMができた背景としては、子どもたちの運動不足があります。週に少なくとも60分は体を使った遊び、スポーツ、運動を行うという世界的な目標がありますが、日本の子どもたちの中には達成されていない子も多いのです。とはいえ、遊べる場所もありません。そこで児童館を利用したプログラムに注目が集まっています。
JUMP-JAMのよいところは、体力や敏捷性、筋力、協調運動能力を養えるだけではなく、コミュニケーションやチームワークが養えるところ。そして、ゲームの勝敗を重要視していないので、スポーツが苦手な子どもたちも楽しむことができるところ。
2019年3月2日(土)に、スポル品川にて、都内でJUMP-JAMを実践している6つの児童館の子どもたちを対象に、1日限定のイベント「JUMP-JAM THANKS DAY TOKYO」が行われました。
SPACEARTによるダンスパフォーマンスで華やかに始まったイベントは、ナイキジャパン小林社長のあいさつのあと、全員で輪になってウォーミングアップ。
「みんな元気かなー」の声に「はーい!」ととっても元気な声が会場に響き渡りました。
▲ナイキジャパン小林社長
またこの日のスペシャルゲストは、バスケットボールの日本代表高田真希選手!
▲高田真希選手。子どもたちと一緒に遊んでくれましたよ!
さあ。いよいよプログラムに入ります。JUMP-JAMには、50ほどの遊びのプログラムがありますが、その中から開脚リレー、島おに、握手でしっぽ取りなど、この日遊んだのは5種類程。
目の前で繰り広げられたのは、ただただ楽しそうな子どもたちと、その運動量のすごさです。勝負を競うものではないため、運動が苦手でも楽しむことができます。また、楽しいので、運動が苦手な子であっても、いつの間にかたっぷり運動をしてしまうということが、よくわかりました。
知らない児童館の子どもたちともJUMP-JAMで知っている遊びを通じて、あっという間に打ち解けているようでした。
実際に行われたゲームをご紹介しましょう。
◆スポーツが苦手でも、体が小さくても、楽しく遊べるプログラムがたくさん
・開脚リレー
1チームが10人程度
チームの先頭の人は、ゴールに向かって開脚します。2番目の人は銭湯の人と足が触れた状態で、さらにゴールに向かって開脚します。メンバーが次から次へとつながっていきます。全員がつながったら最後尾の人が先頭につながります。こうやって次々と前進し、ゴールに到達できればイエーイ!とハイタッチ。大きくて足の長い人がいれば早くゴールできますが、基本的に他のチームとの勝負ではないので、足の短い子が惨めな思いをすることなく、小さい子も大きい子も一緒になって遊べます。「次は、手をつないでもう一度やってみよう!」「寝っ転がってつながってみよう!」バージョンをかえて、何度も楽しそうにやっていました。
・風船バレー
8人で手をつないで頭や足を使って風船を落とさないよう続けます。
大人も子どもも、風船を落とさないように必死です!
・握手でしっぽ取り
しっぽをお尻につけます。二人一組になって握手をします。「スタート!」の合図で握手をしていないほうの手で、相手のしっぽを取り合います。これはなかなかハードですよ!
▲取られないように取るのが大変!
・ジャンプでじゃんけん
二人組んで、負けたほうが勝った人の周りを走ります。これなら家の中でも二人でもできそうですね。次第に人数が増えていきましたよ。
いろいろルールを変えてさらに遊びます。
▲スペシャルゲスト高田さんも参加
・島おに
逃げる人は、1番島から4番島まで順番にわたって逃げます。10秒後にオニ(複数)はスタートし、島に上がっていない人にタッチします。交代はしません。逃げている人が1周出来たら、つかまっている人が一人復活できます。オニが全員タッチしたらオニの勝ち。逃げる人が誰か3周(何周にするかは、最初に決めておく)できたら逃げる人チームの勝ち。
これらの遊びは、遊び方としては基本形がありますが、どんどん自分たちの考えで変えていけるものです。今回は広い会場でしたが、狭いところでも人数が少なくても多くても、アレンジして遊べるようになっています。今年からは、キッズリーダー制度が始まり、子どもたちがより主体性をもって遊べるようになっています。
▲キッズリーダーたち
お昼休みにはREGSTYLEという世界を代表するプロダブルダッチチームが素晴らしいパフォーマンスを見せてくれました。その後ダブルダッチ体験会も行われ、子どもたちも挑戦していました。
今の子どもたちの運動不足は、確かに深刻な問題となりつつありますが、こういったプログラムを通じて子どもたちが主体的に体を動かすことを楽しんでくれるようになれば、とてもいいことだなと思いました。
付き添いで来ていた保護者の方に話を聞いてみました。
「児童館には毎日いっていますが、特に水曜は『今日はジャンじゃがある日だよ』と楽しみにしているんですよ」
「ジャンジャンで遊んでいるところは初めて見ましたが、これはとても楽しそうでいいですね」といった声が聞かれました。
最後は忍者体操でフィナーレ!
JUMP-JAMは、第3期を迎え、取り入れる児童館がグッと増える予定だそうです。あなたの家の近くの児童館をちょっと覗いてみてはいかがでしょうか。
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