品川区にある戸越銀座商店街をご存知でしょうか。全長1.3㎞と関東有数の長さを誇り、観光名所にもなっています。そんな戸越銀座からも徒歩で行ける「戸越(とごし)公園」は、大名屋敷の庭園の跡地でとても風情ある公園です。
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東急大井町線に「戸越公園」という駅があります。公園が駅名になるほど、近隣に住む人々には親しみある公園です。とはいえ駅前ではなく、東急大井町線の戸越公園駅と下神明(しもしんめい)駅の中間に位置し、徒歩5分~7分程度です。他にも東急池上線の荏原中延駅や戸越銀座駅も徒歩圏内。少し歩きますが、個人的には戸越銀座商店街を通るルートがお気に入りです。おいしいおやつやランチを調達して向かいましょう♪
戸越公園は江戸時代に肥後国藩主・細川家下屋敷の庭園跡を利用して造られた区立公園で、昭和10年東京市立の公園として開園しました。その後、昭和25年に品川区に移管され現在に至ります。広さは約1万8000平方メートル、池を中心とした回遊式庭園として知られ、所々に大名庭園の名残があるのが特徴です。
戸越公園には遊具のあるエリアもあります。いつもたくさんの子どもたちでにぎわっている人気の公園です。複合すべり台と砂場、小さな子ども用のすべり台、鉄棒や大人がストレッチできる遊具、ブランコもあり、ひとめで園内が見渡せるので子どもを見失うこともなく、ほどよく広さがあるので子どもも飽きずに遊べます。年の離れた兄弟でも楽しめますし、子連れにはとても助かるポイントがいっぱいです。
このエリアの入口は、昔ながらの門が構えられているのが特徴です。また垣根で囲われており、石垣のあとや、所々に大名庭園跡地とわかるものが残っていました。遊んでいると滝の音が聞こえてきて、すぐそばには小さな滝がありました。
自然と一体化して舗装されているので子どもたちもまるで森の中で冒険をしているようです。
滝からは小川のように造られた場所があり、美しい水が流れていました。この日は17度を下回り肌寒さを感じる日でしたが、少年は裸足でザリガニを探していました。
残念ながらザリガニはいなかったようですが、小さなエビやメダカがいたそうです。浅いしきれいなので、子どもたちは大はしゃぎでした。
ココフル読者のみなさんは「菰(こも)巻き」ってご存知でしょうか。あまり聞かない言葉かも知れませんが、江戸時代より大名庭園で行われてきた害虫駆除のことで、11月に入ると松の幹に藁(わら)でできた菰(こも)を巻きつけます。そして春先に「菰(こも)」の中で越冬したマツカレハの幼虫を一緒に焼却処分し、マツカレハの駆除をする昔ながらの方法です。近代ではあまり見られなくなったのですが、戸越公園では季節の行事として残っています。
戸越公園から高校や児童館を挟んだお隣には「文庫の森」があります。こちらは、国文学研究資料館跡地を整備し2013年に開園した公園です。かつてあった三井文庫の第二書庫が公園内に保存されており、これは現存する日本最古の壁式鉄筋コンクリート造建物として貴重なものだそう。この旧三井文庫第二書庫は、令和2年4月3日(金)付けで国の登録有形文化財となりました。普段は中に入ることはできませんが、フェンス越しにタイル風の外壁や市松模様状にふさいだ窓などを見ることができます。時々中が公開されることもあるそうなので、チェックしてみてください。
文庫の森も緑が多く、その木々の高さからも歴史を感じます。池を囲んでのびのびと過ごせる、素敵な公園です。
いかがでしたか?駅名にもある「戸越公園」は、季節ごとに美しい四季の移ろいを感じられ、自然にあふれた公園でした。池を眺めながらのんびりと過ごすこともできますよ。戸越銀座商店街も楽しいので、ぜひ遊びに行ってください。
近くには、ボルダリングウォールのある、人気のゆたか児童センターがありますよ♪
ゆたか児童センター 品川区 | ココフル (cocoful.jp)
(取材・文/アネモネ)
名称 | 戸越公園 |
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WEB | https://www.city.shinagawa.tokyo.jp/PC/shisetsu/shisetsu-bunka/shisetsu-bunka-kouen/hpg000000343.html |
住所 | 東京都品川区豊町 2-1-30 ・戸越公園管理事務所 ・文庫の森:東京都品川区豊町1-16-23 地図を見る |
アクセス | 東急大井町線戸越公園駅・下神明(しもしんめい)駅より徒歩5分~7分 |
お問合せ | 電話 : 03-3782-8819 |
関連情報 | ※トイレ有り。
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駐車場情報・駐車料金 | 駐車場は無し。近くにコインパーキングあり。 |